大阪市が中学生を対象に、塾代や習い事など教育に使用目的を限定して、1ヶ月につき 1万円のクーポン券を支給するんだそうだ。「教育バウチャー制度」 というらしい。直訳すれば 「教育引換券制度」 だ。とりあえず、所得水準の低い西成区内から始めるという。
それにしても、橋下市長、よほど学校教育を信頼していないようなのだね。学校だけじゃ到底まともな教育ができないから、塾にでも通うしかないといわんばかりだ。
私は子どもの頃、塾に通うなんて馬鹿馬鹿しいと思っていた。学校の授業だけで足りるじゃないか。それで足りないなら、塾なんか通ったって大した足しになりゃしない。ただし、例外はある。英語だけは中学 3年間、塾に通った。おかげで、留学もしてないし英文学部に行ったわけでもないが、しばらく英語でメシを食うことができた。
専門に英語を学んだわけじゃないが、中学 3年間、塾に通っただけで、まあフツーに使えるレベルの英語の基礎を、「一応素養として」 身につけることができたのである。本来なら、中学高校の英語も、そのくらいのレベルであるべきだと思うのだが、そうでないのはフツーの日本人の英語力をみればわかる。
今はどうだか知らないが、私の頃の田舎の中学の英語教育なんて、ひどいものだった。教師が英語を話せないのだ。生徒の私の方がずっと上手だった。英語だけは塾に通ったおかげである。
いや、塾ならなんでもいいというわけじゃない。いわゆる学習塾風の英語教育だったら、役に立たない。私の通った英語塾では、「本当に使える英語」 を教えてくれた。塾長の上野伊栄太先生は、「君たちの時代になったら、外国人と英語で話をするのが普通になるんだから、受験の役に立つだけの英語を学ぶんじゃダメだ」 とおっしゃっていた。
受験の役に立つだけの英語は、実際には使い物にならないが、実際に使える英語を学んだら、受験英語もクリアできる。というわけで、私は 「本当に役に立つ英語を学べるなら」 という条件付きで、英語塾だけは通う価値があると思っている。
それでも、「本当に役に立つ英語を教える塾」 が、そうたくさんあるとも思えない。だから、月に 1万円のクーポン券を配ることが、教育に本当に効果があるのか、よくわからない。ただ、現金で配っていた 「子ども手当」 なんかよりは、用途限定であるだけ少しはましかもしれない。少なくとも、パチンコ代に消えることはない。
私としては、1万円のクーポン券をもらったら、学習塾なんかに行くより習い事でもする方がずっといいと思う。
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