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2004/10/17

スケールの違い

地球の周囲の長さは、赤道に沿った場合、約 4万km と言われている。仮に、地球を円周 4万km の球とする。

4万km は メートルに直すと、4千万m である。つまり、地球を、赤道の円周が、ちょうどきっちりと 4千万m の球と仮定する。さて、ここからが問題である。

その円周がちょうど 4千万m の赤道上に、長さ 4千万m のロープをぴったりと這わせて行く。すると、地球を 1周したところで、ロープの両端はきっちりとつながる。地球とロープとの間にはまったく隙間ができない。

さて、こんどは、そのロープより 1m だけ長いロープを用意する。つまり、40,000,001m の長さのロープである。このロープを、さきほどのように赤道上に這わせていく。今度はロープがやや延びているので、1周したところで、地球とロープの間には、僅かながら隙間が生じる。その隙間が均一になるようにロープを浮かせるようにする。

さて、この場合、地球とロープの間には、どのくらいの隙間ができるでしょうというのが問題である。earth_rope.gif

計算は簡単だ。4千万m という円周をいちいち式に入れるのは面倒なので、a とし、隙間を x とする。すると、

a=2πr, a+1=2π(r+x) ということになる。

この方程式を解いていくと、

2πr+1=2π(r+x)
2πr+1=2πr+2πx
1=2πx
x=1/2π

πを 3.14 とすると、とどのつまりは、隙間を求めるには、 1m÷6.28 という式で済む。答えは約 0.1592m、センチに直すと約 16cm ということになる。

ここで気付かれたと思うが、どんな大きさの球の場合も、1m 足した長さのロープで覆うと、直径とは関係なく隙間は約 16cm になるのである。

円周が 1mm という芥子粒みたいな球でも、それに 1m 足したロープでぐるりとめぐらすと、隙間は約 16cm になる。直径にすれば 32cm 足らずだから、これはほとんど円周 1m の円の直径に近い。そして、円周が 1m の場合でも、100m でも、 1km でも、1m 足したロープにすると、約 16cm の隙間は生じるのである。

つまり、生じる隙間は、小さな球の場合は、相対的にとても大きなものとなり、大きな球の場合は相対的にとても小さなものとなる。

それでも、地球ぐらいに大きな球の場合でも約 16cm もの隙間が生じるとは、感覚的にはとても意外な気がする。しかし、何しろ相手は地球なのである。16cm などという隙間は、はっきり言ってないに等しい。

高層ビルの上から地面を見下ろして、16cm の隙間を想像してみるといい。それは文字通り 「ネグレジブル」 (無視できる) な数値だとわかるだろう。

日常感覚の数字と、地球規模、宇宙規模の数字の間には、それほどまでに感覚的な違いがある。それを思うと、ちいさなことでくよくよするのは、馬鹿らしくなるのである。


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