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2004/11/03

下調べもせずに

昨日の昼過ぎ、ちょっと信じられない道の聞き方をされた。

常磐線取手駅から近くに借りている駐車場に戻ろうとして、国道 6号線に差し掛かると、目の前に BMW の高級車が止まった。運転席にいるジャージ姿のオッサンが、道を聞きたいという。

どこまで行きたいのかと思ったら、
「成田インターに行きたいんだけど、どう行ったらいいんですか?」 という。
「・・・ 成田インター?」
「うん、急に成田インターに行かなきゃいけなくなったんだけど、道がわからなくて・・・」
助手席では奥さんらしきオバサンが、呑気そうな顔で 「済みませんねぇ」 と会釈している。

このあたりの地理に詳しくない方のために、一応説明させていただくが、茨城県の取手から千葉県の成田までは、道のりにして 50キロぐらいは確実にある。「そこの四つ角を右に曲がって、3本目を左」 といった案内で済むようなレベルではない。あの地点で 「成田インター」 への行き方を聞くというのは、はっきり言って、かなり素っ頓狂である。

譬えて言えば、東京の品川あたりで 「鶴岡八幡宮はどう行ったらいいんですか?」 と聞くようなものだ。あるいは、大阪の心斎橋あたりで、「有馬温泉の龍泉閣にはどう行ったらいいんですか?」 と聞くような感覚である。

鶴岡八幡宮に行きたいのなら、まず鎌倉に行かなければならない。有馬温泉の龍泉閣に行きたいのなら、まず、六甲山を越えなければならない。同様に、成田インターに行きたいのなら、少なくともまず、成田市のごく近くまで行かなければならない。道を聞くにも聞きようがある。

「何十キロもありますよ」 と言うと、「はぁ、そうですか」 と言う。甚だ心許ない。
「取り敢えず、あの橋を渡って利根川の向こう側に行って、それから左に曲がって、利根川沿いに延々と行って、国道 408号にぶちあたったら右折して、また延々と行くと、成田市に入るので、そこで聞いてください」

それでも、なんだかきょとんとしている。本来なら、こっちがきょとんとしたいのだが。
「とにかく成田まで行かなきゃ、こんなところで 『成田インター』 なんて言っても、これ以上説明のしようがないよ」
相手は 「はぁ、わかりました。済みません」 と言うと、パワーウィンドウを上げて走り去った。

あんなんで、本当に大丈夫だろうか。日のあるうちに辿り着けただろうか。間違って箱根あたりまで行ってないだろうか。

普通の神経で言えば、一応道路地図で目星を付けて、成田市に達してから、初めて 「成田インター」 への道を聞くだろう。いや、まともに道路地図さえ調べれば、人になんか聞かなくても、苦もなく行けるところである。

そうした下調べもせずに、道路地図も持たずに、「人に聞けば何とかなるだろう」 ぐらいのつもりで闇雲に国道を走ってきたというのなら、半ズボンでイラク入りした青年と、メンタリティとしては五十歩百歩ではないか。こういう人は、本当にいるものなのである。それがわかっただけでも収穫だ。


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コメント

おはようございます!
いや~ すみません、朝から笑ってしまいました。(^^)
でも、高級車でありながらカーナビなしですか。
大抵、道路マップの1冊くらいは車中にありそうな
ものですけどね。
聞かれた方は責任をもって教えたいのに、困ったちゃん
に出会ってしまったわけですね。
こんなに平和な国に生まれ育ったら緊張感なんてなくなって
しまうのも無理ないかも!?ですね。(^_^;)

投稿: kuro-mama | 2004/11/03 06:11

あの辺で聞かれるのは、
常磐道の谷和原インターか柏インターぐらいのもので、
成田インターと言われたときには、思わず我が耳を疑いました。^^;)

聞く方は呑気でも、聞かれる方が気の毒というものです。

投稿: tak | 2004/11/03 09:33

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