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2005/10/02

民主党のメディア戦略

日清・日露戦争で武勲を立てた東郷平八郎が、連合艦隊司令長官になったのは、当時海軍首脳だった山本権兵衛が明治天皇に 「東郷は運のいい男ですから」と奏上したからだというのは、ちょっと有名なお話だ。

ところで、民主党の新代表、前原さん、それほど運が良さそうに見えないのだが。

「運」 なんてもので話を進めようとすると、またぞろ細木数子センセイみたいなんて言われそうだが、火星人だの水星人だのいう話ではなくて、人生の歯車がきっちりかみ合ってうまく廻ってる状態を 「幸運」 というとすれば、やっぱり 「運」 は無視できない。

それで、民主党の人たちの顔を見ると、あんまり運のよさそうな顔立ちが見当たらないのである。以前、私は民主党には 「一緒にお酒を飲んで楽しそうな人がいない」 と書いたが、それは、一緒にお酒なんか飲んだら、自分の運まで逃げていきそうな気がするからかもしれない。

このほど、"「前原ブログ」 開設検討 … 民主、メディア戦略を強化" なんてことが報じられた (参照)。さすがに、ドッグイヤーの時代である。小泉さんがメルマガなら、ブログで上を行こうということか。(以下、Yahoo News より引用)

民主党は党機構改革の一環として、メディア戦略の強化に乗り出す。

同党は衆院選で64議席を失った敗因を「自民党が改革政党で、民主党は抵抗勢力だというレッテルを張られた」(前原代表)と分析。特に若者や主婦らを含む「インターネット世代」に対するPRで、自民党に水をあけられたことが大きな要因と見ている。

(中略)

党内に「メディア戦略室」(仮称)を新設し、HPや機関誌の刷新や、前原氏による日記形式の簡易HP「ブログ」を始めることなどを検討している。

これだから、運が良さそうに見えないんだなあ。「幸運の神様には前髪しかない」 と言われる。後ろ髪がないので、通り過ぎてしまってから追っかけても、掴めないのだ。

「メディア戦略室」 のメンバーを選定して、資料収集して、会議を開いて、報告書なんか作っている間に、時間はどんどん過ぎ去ってしまうじゃないか。ブログなんて、その気になれば 30分もかからずに作れるのだから、「検討」 なんてしてる暇があったら、さっさと始めちゃえばいいのである。

"「前原ブログ」 始めました!" と、まだ 「前原」 というキーワードの鮮度が高い今のうちにマスコミに発表すれば、その日の内に 1万や 2万どころでないアクセスがあるだろうに。

「検討している」 なんて呑気なことを最初に言っちゃったもんだから、「どうせ始まっても面白くも何ともないだろう」 なんて、下手な予見を与えてしまって、実際に始まる頃には、新代表の鮮度も落ちているというわけだ。

民主党って、先の選挙の、岡田さんが暗い顔して、自ら歩いて画面の外に去るという、極めて予言的な TV メッセージといい、本当にプロモーションがお下手だ。

自民党の強さというのは、「検討」 なんてことより、「現実のおいしさ」 を十分知っていることなのである。

それに、前原さん、「自民党が改革政党で、民主党は抵抗勢力だというレッテルを張られた」 なんていう敗因分析をしゃべっちゃったらしいが、「おとっつぁん、それは言わない約束でしょ」 と言いたくなってしまうじゃないか。(このギャグを知ってる人は、相当古い : 参照

こんなこと自分で言ってたら、広報効果としては、「自民党は改革政党で、民主党は抵抗勢力です」 と、自ら認めてしまったのと変わらない。もうちょっとましなブレーンはいないのだろうか。

実際は、「自民党が自前で、与党と野党、改革勢力と抵抗勢力の役割を全部演じちゃったので、野党の出る幕なくなったんです」 というのが、本当のところである。これってまさに、プロモーション下手がばっちり露呈してしまったということじゃないか。

「メディア戦略の強化」 なんて、そんなもの、呑気に討議しているより、河村たかしさんみたいな芸達者に、あちこちのテレビやラジオにバンバン出てもらいさえすればいいのである。少なくとも、他のオッサンが辛気くさい顔をして暗い話をするより、何百倍も効果的だ。

そうすれば、どんどん反響が返ってくるから、それに対して現実的な対応をして行く内に、いやでも学べる。ごちゃごちゃ机の上で検討なんかしているより、軽いフットワークでテレビやラジオにホイホイ出る方が、「ずっとおいしい」 ことに気付くはずだ。

とはいえ、河村さん、ピン芸は得意だけど、政治討論会みたいな場所に出ると、思いのほか目立たない。この人、自分の話の邪魔をされる時の不愉快さを知ってるので、人の話の腰 (うっとうしい話でも) も折りたくないみたいで、案外行儀が良すぎるのだ。(そのあたり、私は好感持ってしまうのだが)

周り中、人の話の途中に大声で割り込む行儀の悪い人ばかりなので、そういう場ではちょっと埋没気味になって、残念である。だから、この人、討論会要員ではなく、バラエティ要員と考えれば、大した戦力になる。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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