« 男のファッションと 「私の中の乙女」 | トップページ | 箱根駅伝の功罪 »

2006/01/05

「正しい餅」 は、丸餅でなきゃ

日本列島雑煮文化圏図」 というものを発見した。日本全国の雑煮のあり方 - 丸餅か角餅か、どんな汁かを概観した地図である。

一見して、石川〜岐阜〜三重〜和歌山を通る線を境に、東が角餅、西が丸餅文化圏であると見て取られる。しかし我が故郷、酒田は東日本で珍しい丸餅文化を堅持している。

子どもの頃は、自分の家では餅つきはしなかったが、親戚の家で 3〜4軒分の餅をついた。実際に臼と杵で搗き上げる餅を、ポンポンと千切ってもらい、それを子どもたちが総出で丸めるのである。

千切られた餅を、単に手のひらでクルクルと丸めればいいようなものだが、そうではない。餅の周囲から中心に向かってぐいぐい寄せて、真ん中に 「へそ」 を作り、最終的にくるくるっと丸めるのだ。

そばやパン生地をこねて、最終的に丸くまとめるときも、同じような手順を踏む。どうも、こうすると余計な空気が抜けて、きっちりとまとまるようだ。

こんな風にして、「餅は丸いもの」 と思って育ったので、東京に出て角餅を初めて見たときは、「手抜き」 以外の何物でもないと思った。今でも、「正しい餅」 はやっぱり丸くなければならないと信じている。その証拠に、鏡餅は丸いじゃないか。

我が故郷が、角餅主流の東日本の中で、スポットのように点在する数少ない丸餅文化の土地の一つなのは、江戸時代に西回り航路の終着港として栄えた歴史があるからだろう。日常的に上方文化が入ってきていたのだ。

今でも私は、関西文化への親和性が強い自分の体質を自覚している。関西人の中に混じって話をしていると、さすがにもろに関西弁がうつったりはしないが、アクセントは自然に関西流になっている。生まれた土地の言葉に元々上方の影響があるので、それが蘇るのだ。

とはいえ、酒田の雑煮は、汁は東日本流のすまし汁で、関西に多い白味噌仕立てではない。それに、餅を一度焼いてから汁に入れるという方式も、東日本流だ。だから、もろに上方流というわけではなく、折衷的な文化である。

だから私は、浅草に行っても京都に行っても、どちらにも十分に馴染んでしまう自分を発見するのだが、やはり一番ほっとするのは、自分の生まれた庄内の土地なのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

|

« 男のファッションと 「私の中の乙女」 | トップページ | 箱根駅伝の功罪 »

比較文化・フォークロア」カテゴリの記事

コメント

「日本列島雑煮文化圏図」。実は私も正月に発見しまして、早々に印刷して、今日社内で盛り上がっていました。
しかし、庄内の丸餅は東北では珍しい、とは知っていましたが、こうやって見ると、酒田だけじゃありませんかー!!(^_^)v

それにしても、takさん餅の丸め方よく知っていますねぇ。(^o^)なっつかし~♪
そうそう、搗き終わった後、ポンポンと千切ってもらい、それを丸めるときは、親指の内側で餅になる上部を撫でながら、他の指で下部から真ん中に寄せ入れて、まぁ~るく作るんですよね。
そうすると餅の表面がつるっとして綺麗なんです。
私も「正しい餅」 はやっぱり丸くなければならない、と固く信じておりま~す。

「角(かど)なの つでる もぢ でらって、情緒ねのぉぅ。」byおらえ の じさま。

ですの~♪

投稿: いどさん | 2006/01/06 23:18

いどさん:

すみません。コメント見落としていて、レスが遅れました。

やっぱり、丸餅ですねぇ!
新春テレビ番組の餅搗きの選手権争いで、
餅つきはプロでも、丸めるのが全然できない人がいましたね。
あれは、ちょっと興醒めしたなあ。

投稿: tak | 2006/01/09 18:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42004/8001624

この記事へのトラックバック一覧です: 「正しい餅」 は、丸餅でなきゃ:

« 男のファッションと 「私の中の乙女」 | トップページ | 箱根駅伝の功罪 »