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2006/03/03

長い尻尾の先っちょへの冒険

「ロングテール」 という言葉がそこかしこで聞かれるようになった。The Long Tail = 長い尻尾。日本語としては、「ロングテール現象」 という言い方が一番目立つようだ。(参照

「パレートの法則」 でいう 「上位 20%が、全体量の 80%を占める」 という現象のアンチテーゼが、インターネットで可能になっている。

従来の流通では、店頭在庫などの制約から、いわゆる 「売れ筋」 に集中した品揃えが余儀なくされていた。「売れ筋上位 20%が、売上げの 80%を占める」 というパレート法則が強調されるので、いわゆる 「ニッチ商品」 は切り捨てられる傾向があった。

今どきのステーションビルの中にある本屋や CD ショップの品揃えを見ればわかる。本屋は雑誌と漫画とベストセラーと学習参考書ばかりで、いわゆる 「読書好き」 が読みたくなるようなものは見当たらない。

CD ショップに行っても、ほとんどラジオをつければ聞こえてくるような、ミーハーな曲ばかりで、ちょっとマニアックな音楽は、探してもまず見つからない。

その辺の本屋や CD ショップというのは、読書好きや音楽好きのための店ではない。本当の読書好きや音楽好きは、そうした店に入っても、がっかりするばかりだから、自然足が遠のくばかりなのである。

「ベストセラー本というのは、普段本を読まない人が買う本」 であるとは、よく言われることである。だから、街の本屋は、普段本を読まない人のための店と言ってもいいかもしれない。

逆説でもなんでもない。本屋が、本好きのための店になるというのは、実は、かなり困難なことのようなのである。

ロングテール現象は、売れ筋上位 20%には興味を示さないタイプの消費者にとって、福音である。メガヒットには用がない。本当に面白いものは、世の中の隠れたところ (売れ筋グラフの長い尻尾の先の方) にある。

本当に面白いものが、探せば見つかる世の中になったのは、喜ばしいが、まだまだユーザビリティがよろしくない。インターネット検索の方法論は、まだ開発され尽くしていない。

ニッチな商品に興味をもつ消費者は、アマゾン的なやり方で 「他にもこんなものがあります」 という紹介をされても、あまりピンと来ない。よりニッチで、そして多少は意表を突ような趣向で、長い尻尾の先っちょの方に眠っている商品が示されたりすると、うれしくなってしまうだろうけれど。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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