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2006/04/19

サラ金はとても優しい

一般マスコミでは 「消費者金融」 ということになっているらしいが、ここは個人的なサイトなので、依然として 「サラ金」 といわせていただく。ATOK でも、一発で変換されるし。

いわゆる「グレーゾーン」  という利息の廃止に、サラ金は反対しているらしい。「闇金融」 に流れやすくなるというわけだ。

サラ金側の論理では、利息を法的な上限金利 (年 15~20%) 以内に抑えると、貸し付けの際の審査を厳しくせざるを得ず、そうなると、審査を通らなかった人が悪質な 「闇金融」 に行ってしまうというのである。

貧乏人が 「闇金融」 の犠牲になるのを防ぐために、自分たちは十字架を背負いながら、プチ悪質な 「グレー金融」 をしているという論理である。なんと優しいことである。

友人が以前、サラ金の取り立て電話をするというアルバイトをしたことがあって、それによると、自宅だろうが勤務先だろうが、どんどん電話するそうだ。「丁寧な言葉遣い」 で、「十分に恫喝的なこと」 を言うらしい。

それで埒があかない場合は、結局は 「や」 のつく業界の出番になるらしいと言っていた。堪らんなあ。

そういえば、20代の頃、広告関係の仕事で、一度だけサラ金の看板を請け負ったことがあった。現金で支払うというので受け取りに行き、ロビーで待っていると、周りは生活に疲れ果てた顔のオッサンばかりで、重苦しいことこの上ない雰囲気である。心が暗くなる。

そこへ、 滅茶苦茶場違いの異邦人がひょっこり紛れ込んできた。千葉のピーナッツ売りのおばちゃんである。ドアをあけるなり、まるでサイクルの違うのほほんとした調子でこう言った。

「こんちはぁ、千葉のピーナッツ売りだけんど、ピーナッツ買ってくれんかねぇ」

ロビー内の重苦しい雰囲気は、一瞬、バランスを失い、私はこけそうになった。

カウンターの中のおねえさん何人かが、お互いに困ったように顔を見合わせ、ついに一番先輩風が立ち上がり、深々とお辞儀をして、こう言った。

「ただ今、勤務中でございますので、そういったものは、結構でございます」

しかし千葉のおばちゃんは、その程度のことでは諦めない。カウンターの奥の若い支店長風に向かってさらに言う。

「そっちのお兄さん、いらんかねぇ」

それまで、なるべく目を合わさないようにもじもじしていた奥の支店長風は、遂に意を決したように立ち上がり、カウンターを出るとそのおばちゃんのところまで、つかつかと歩み寄り、さっきのおねえさんよりもさらに丁寧なお辞儀をして言った。

「まことに申し訳ありませんが、私ども、ただ今勤務中でございますので、そういったものは、本当に結構なんでございます」

今度はおばちゃんが呆気にとられた。どっちが異邦人だかわからなくなったのだ。一瞬の間をおき、毒気を抜かれたように 「あぁ、そうかねぇ」 と力無く言って去って行った。

なるほど、サラ金というのは、表面的には慇懃無礼なほど丁寧な言葉遣いをする業界のようなのである。

その後、わずかな代金を受け取るまで、私はさらに 20分ぐらい待たされた。私はサラ金に行って金を借りるのではなく、貰って来るという、レアな経験をしたのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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