選挙カーの連呼は、やはり無意味だろう
昨夜遅く、米沢への日帰り出張から帰って、当サイトのアクセス解析画面をのぞいたら、"選挙カーの 「連呼」 は 「迷信」 から生じているらしい" というページに 4万 7千件以上のアクセスが記録されていてたまげた。
リンク元は Yahoo のニューストピックスのページで、バックナンバーはここにある。
今ではバックナンバーになっているが、これがリアルタイムでトップに表示されていた 「4月 16日 (月) 11時21分~12時42分」 という時間帯には、2万 5千件以上のアクセスがあったと推定される。(時間帯が半端なので、推定するしかない)
平均すると、毎分約 417件、1秒あたり約 7件のヒットである。すごいなあ。Nifty のサーバにはちょっとした負担を強いてしまったのかなあ。それにしても、Yahoo の影響力というのはすごいものだと、認めざるを得ない。
だが、本当にスゴイのは Yahoo よりも、今日も今日とて日本中にまき散らされている選挙カーの連呼による騒音と、CO2 である。多くの人が 「うっせぇなぁ!」 と思っているからこそ、インターネットにアクセスして調べてみようという気にもなったのだろう。
実際にご覧いただけばすぐにわかるが、大変なアクセスを集めてしまった私のページも、選挙カーでの 「連呼」 に否定的な立場で論じられたものである。ここで私は、端的に次のように述べている。
「○山○夫でございます。ナニトゾ、ナニトゾよろしくお願いいたします」 と繰り返されて、「はい、わかりました。あなたに一票投じましょう」 なんていう有権者がどこにいるというのだ?
投票日前日に、「×野×子です。あと一歩、あと一歩のところまで来ております」 と哀願されても、少なくとも私は 「それはアンタの一方的な都合でしょ」 と思うだけで、「それじゃあ、その 『あと一歩』 とやらを俺が埋めてやろうか」 などとは、決して考えない。
インターネットで検索してみても、選挙カーでの連呼に触れたページの多くはは否定的な見解を述べている。それでも、大多数の候補者が相変わらず 「連呼」 を繰り返しているのは、やはり、それが 「迷信」 にまで高められているためだろう。しかしそれは、選挙のプロの間でだけ信じられている 「迷信」 である。
統一地方選も後半戦に入り、議員選挙の局面になったので、今月初めまでの首長選挙とは、立候補者の数が格段に違う。それだけに、騒音のレベルも一挙にアップした。
騒音だけならまだいい。街を歩けば選挙カーの両側から満面作り笑顔のねえちゃんたちが、異様な白手袋の手を振ってくる。地方の狭い道だと、目と鼻の先から目線をバッチリ合わせた集中攻撃を浴びる。あれって、まともな感性の持ち主なら、かなり当惑させられる。
あんなことをされて、「おぉ、○○候補、がんばってるな」 と肯定的に受け取るのは、その候補の熱心な支持者だけである。要するに、固定支持者をエンカレッジするためだけにやっているようなものだ。それ以外の人が感じるのは、不愉快さか、あるいは少なくとも気恥ずかしさである。
てことは、何の役にも立たないことに余計なコストを支払い、CO2 をまき散らしているだけである。かなり譲って、ほんの少しだけ効果があるのかもしれない。例えば、前述の如く固定支持者をエンカレッジするとか、選挙ムードを盛り上げて、投票のモチベーションを高めるとか。
しかし、そのほんの少しの効果も、「やかましく連呼するヤツには、絶対に投票しない」 なんて反感を買ったり、かえってしらけさせて投票率が上がらなかったりとかいう逆効果のせいで、チャラになってしまうか、あるいは、逆効果の方が大きかったりするんじゃあるまいか。
一説には、「選挙区における連呼回数の多かった候補者が当選する」 という、まことしやかなテーゼが力を持っているらしい。しかし、これこそ迷信の最たるものだ。
「連呼回数の多かった候補者が当選する」 のではなく、もともと地縁血縁、利権、しがらみで、地盤をがんじがらめに固めた候補者が、金にものを言わせて選挙カーでの連呼を大々的に展開し、その結果、かなりの浮動票を失いながらも、ある意味 「順当に」 当選しているだけである。
こう考えれば、日本の選挙が 「一部の人たちのお祭り」 に過ぎないという構造がよくわかる。なるほど、投票率が上がらないわけだ。
件の Yahoo ページに私のページとともに紹介されている 「選挙と騒音」 というブログには、「静かに選挙する」 ためのいろいろな事例が紹介されている。本当に、我が国でも騒音と CO2 をまき散らさない選挙を考える時期に来ているんじゃないかと思う。
【H19.08.25 追記、H20.01.11 さらに追記】
当ブログの、この問題の関連記事 (だんだん核心に迫っているかも)
選挙カーの連呼は、やはり無意味だろう (平成 19年 4月 17日 = 当記事)
「連呼」 って、やっぱり迷信だと思う (同年 4月 20日)
日本一シュールな法律条文 (同年 4月 21日)
ネット選挙、みんなで渡れば恐くない (同年 7月 25日)
やっぱり変だよ、公職選挙法 (同年 8月 3日)
選挙の馬鹿馬鹿しさの根源は公選法 (同年 10月 2日)
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受信: 2007/04/22 19:23






コメント
おじゃまします。がんなむぅです。
選挙戦、最後の数日間は、スピーカーからの音声がぶっ潰れてしまうぐらいで、何叫んでいるのかわからなくなります。
ウグイス嬢(嬢?)も、興奮と恍惚、その絶叫がエクスタシーなんでしょうねぇ…?
傍から見ていると、『気持ちは解ります』と同時に、takさん仰るとおり、騒音とCo2を考えて(活動方法を)見直すべきだと思います。
投稿 がんなむぅ | 2007/04/18 11:33
がんなむぅ さん:
選挙には選挙のプロというのがいるらしくて、彼らは「どれだけ多く連呼するかが勝負」と力説するんでしょうね。
それと、あのウグイス嬢の声と、そろいのブレザー、白手袋の異様な笑顔。あれらは、きっと選挙のプロたちの心の琴線に触れる最高の様式美なんでしょう。
普通の商品で言えば、メーカーの思惑とユーザーニーズのギャップがあるというのと、似たものを感じます。
投稿 tak | 2007/04/18 15:38