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2007/07/15

「ドンブリ勘定」 のメリット

我が家のある地域も、ついに下水道が通ることになり、昨日降りしきる雨の中、下水道工事と受益者負担 (つまり 「お金」 のことね) の説明会に出席してきた。

まあ、我が家が下水道を利用するためには、ざっとみて、40万~50万円のお金がかかるということがわかった次第。

ごく普通の説明の後、お約束の質疑応答になったわけだが、なかなか細かいことを言う人がいておもしろかった。

下水道料金は上水道の使用量とイコールにして算出するという説明に対し、ある人は、「庭の木に水をまいた分は、地中にしみ込むので、下水道には通らない。それでも、上水道とイコールなのか」 と食い下がっていた。

それに対しての回答は、「植木屋さんなど、大量に水道水を散布する仕事は別として、普通の家では庭にまく水の量の比率は微々たるものなので、上水道とイコールと計算させてもらっている」 とのことだった。植木屋さんなどは、木に散布する水は別メーターにしているらしい。

質問者はそれでも納得いかず、庭にまく分を別メーターにしたいが、そのメーターの費用は誰がもつのかと聞く。回答は自己負担であるとのこと。それだと、多分、別メーターのコスト回収には何年かかかるだろう。

さらに、その理屈を突き詰めたら、上水道のメーターとは別に、下水道に流れ込む水量を計るメーターも設置しなければならないという理屈になる。

もしかしたら、ジュースや牛乳など、上水道以外からもたらされた水分や、他で接種したビールなどの水分が小便になって出て、それを勘定に入れると、下水道には恒久的に上水道で使用した以上の量が流れ込んでいるかもしれない。わからないけど。

そうなったら、やぶ蛇である。いや、多分やぶ蛇にはならず、上水道と下水道の使用量は、ほとんどの場合、ほぼイコールになるんだろうと想像する。そのように想像して、結果不都合がなければ、それで十分である。

「細かいことを言い出したら切りがないので、とりあえず、ドンブリ勘定で」 という運用は、ある意味、生活の知恵である。正確さを求めるに越したことはないが、それに要するコストと気苦労は、往々にして、ドンブリ勘定で曖昧になった不利益分を越えてしまうのである。

だったら、適当なところで納得してしまいましょうということだ。「適当」 は便利なコンセプトである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

うちも数年前に下水道が引かれましたが、そのときに今まで駐車場の下にあった「処理タンク」を雨水貯留槽にしました。
庭木の水やりはそれで事足りているようです。
また、もしも大地震などで水道が止まってしまったときや極端な水不足に陥ってしまったときなどには役に立つはずと思い、切り替えの工事費負担が増えるのですが、そういう形にしました。

それはそれとして
昨今の日本の風潮として何もかもきっちりすることが「正義」みたいなところがありますが、takさんのおっしゃるとおりもっと丼勘定というか良い意味で適当なところがあっても良いのではないかと思います。つまらないことまで「きっちりする」ことに余計なコストと手間を掛けるくらいなら、もっと有益なことに使えないかと思います。

投稿: fujioka | 2007/07/15 23:03

fujioka さん:

>うちも数年前に下水道が引かれましたが、そのときに今まで駐車場の下にあった「処理タンク」を雨水貯留槽にしました。
>庭木の水やりはそれで事足りているようです。

なるほど、それはいいですね。せっかくのタンクを掘り出して捨てるのは、忍びないですからね。

>つまらないことまで「きっちりする」ことに余計なコストと手間を掛けるくらいなら、もっと有益なことに使えないかと思います。

つまらないことまで 「きっちりする」 ことを要求しすぎると、結果として、「書面上の辻褄」 だけ整えた 「ウソ」 の方がまかり通ることになります。

アバウトな 「本当に近いこと」 が否定されると、意識的に操作した 「ウソ」 の方が尊重されます。この 「ウソ」 を捏造するための気苦労と労力を考えると、まったくもって馬鹿馬鹿しいことです。

投稿: tak | 2007/07/16 10:48

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