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2007/09/08

なんで中州に取り残されたのか

関東直撃の台風 9号が通り抜けた昨日の朝、雨戸を開けると、我が家のベランダに置いてあった金属製のテーブルと椅子が、見事にフェンス際まで吹き飛ばされていた。

これまで何度も台風には遭遇したが、このテーブルと椅子が吹き飛ばされたのは、今回が初めてだ。よほどの風だったようだ。

ニュースをみると、多摩川で中州に取り残されて救助された人が 「相次いだ」 というので驚いた。通報が 15件、救助された人が 31人、救助活動中に流されて行方不明になった人が 1人、そのほか、2人が通報を受けて捜したが発見できなかったという。

しかし、なんでわざわざ台風の日に川の中州なんかに行くんだ?

増水した川を見に川岸まで行くという気持ちは、私もわかる。どのくらいの水かさになっているのか、自分の目で確認したいというのは、人情というものだ。その上で、過去の経験則と照らし合わせて、「このくらいなら、大丈夫」 と安心したり、「もしかしたらヤバイかも」 と避難の準備をしたりする。

しかし、本来は増水した川というのはその川岸に行くだけでもかなり危ない。それなのに、よりによって、川の中州に取り残されるというのは、どうにも理解できなかったが、ニュースを読んでいるうちにだんだんわかってきた。まず、5日に救助された 2人は、自主制作映画の撮影をしていたというのだ (参照)。

Asahi.com によると、5日朝から男女 6人で撮影していて、初めのうちは、ひざの高さ程度の水位だったという。午後 2時すぎ、水位が上がり始めたため 4人が避難したが、2人は 「どうしても撮りたいシーンがある」 と撮影を続けたというのである。ヘリコプターで救助された男性 (44) は 「あっという間に水かさが胸の高さまで増えた。まだまだ大丈夫だと思ったが甘かった」 と話したという。

雨の中、川の水がじわじわと増え始めて、緊迫感の溢れるシーンが撮れていたのだろうと、なんとなくその気持ちもわかるような気もする。しかしこの事件のあった 5日は、台風はまだ遠くにあったとはいえ、多摩南部に大雨洪水警報の出された日である。普通だったら、そんな日に中州なんかに行かない。自殺行為である。

ただ、これは特殊なケースで、その他はほとんどが 「河川敷で生活していたのではないかと見られている」 という (参照)。「わざわざ行った」 のではなく、「元々住んでいた」 のだ。なるほど、疑問が解けた。

しかし、それにしても、「何で逃げなかったのか」 という疑問が残る。ぼんやりしているうちに、水かさが増えて流されたのか、いくばくかの家財道具 (?) を運ぼうとするうちに、逃げ遅れたのか、よくわからない。あるいは情報がなくて、上流で大雨が降ったとは知らなかったために、対応が遅れたのかもしれない。

こうした人たちに、事前に避難を呼びかけることはできなかったのだろうかとも思う。もしかしたら、多少呼びかけたところで応じてはもらえなかったかもしれないし、そうすることの優先順位が、行政にとってどのくらいのものだったのかはわからないけれど。

東京近郊の多摩川で、大雨で取り残される人が続出というニュースは、実は都会の縮図を表していたのだった。それを知って、昨日の和歌ログではこんな歌を詠んだ。

都会には川原に住まふ人あるに気付かざるかと野分過ぎたり

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

ちょっとばか、上がらしてもらうでなも。がんなむぅでえも。

なんだか、いっつも蚊(かんす)に刺されとりゃあす生活されとった訳でなも…。

お気の毒様だでかんわぁ…。


→いえ、川岸で焼肉やった結果、あらけなぁ(物凄い)数、蚊に刺されてしまいましたので、ちょっとした感想です。

投稿: がんなむぅ | 2007/09/09 03:38

がんなむぅ さん:

由緒正しい尾張弁 (でいいんでしょうか?) のコメント、ありがとうございます。

確かに、あの人たち、蚊の対策はどうしてるんだろう?

投稿: tak | 2007/09/09 12:11

tak様

あの中州に取り残された撮影隊の人々は、あるヒトに言わせると「AV撮影隊」に違いないとのことです。

その人によるとAV撮影は低予算・短期間で撮影せざるを得ないので、無理な撮影をやらざるを得ず、その結果あんな自体になるのも考えられるという意見でした。

天下の朝日新聞で「AV撮影」と書けなかったのか、本人たちも多少気後れして事情を正確に説明しなかったのか(なので自主制作映画の撮影という説明をしたんですかね。中小メーカなら、自主制作映画といっても違いはないんでしょうか)、まあヒトにはそれぞれいろいろと事情があるということなのでしょうね。

投稿: 極私的視点管理人 | 2007/09/09 20:52

極私的視点管理人 さん:

>あの中州に取り残された撮影隊の人々は、あるヒトに言わせると「AV撮影隊」に違いないとのことです。

ほほう、あり得ることかもしれませんね。
でも、多摩川の中州で、どんなシーンを撮ってたんでしょうね。

投稿: tak | 2007/09/09 21:45

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