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2008/07/17

PC と肩凝り

一日中 PC に向かって仕事をする人の多くは、肩凝りに悩まされてるんじゃあるまいか。かくいう私も、年中肩凝りである。

この肩凝りの原因はもちろん、PC に向かいっぱなしの姿勢にあるのだが、そもそも、なんでまたこんなに、日がな一日 PC に向かっていなければいけないんだ?

と、そこまでさかのぼって考えてみると、PC というツールを使えば、事務的な仕事はほとんどなんでもできてしまうということが問題なんじゃないかと思うようになった。いや、これはかけがえのない便利さの完璧な裏返しなのだが。

PC のない昔は、いろいろな仕事をこなすのに、それぞれ別の姿勢を取ることが多かった。書類を書くときはペンを握って紙に向かっていたし、小難しい計算をするときは電卓を叩いていた。調べものをするときは、片っ端から辞書や資料のページをめくっていたし、ハサミと糊で切り貼りをすることもしょっちゅうだった。

郵便を出すときには書類を慎重に三つ折りして封筒に入れ、切手を貼って、近くのポストまで歩かなければならないかった。全身運動とまではいかないが、同じ姿勢で長時間固まっているなんてことは、あり得なかったのである。

ところが、今ではこれらの作業は PC であっという間にできてしまう。そして言うまでもないが、それが全部同じ姿勢なのである。これで肩が凝らなかったらおかしい。

肩凝りが嫌だからといって、昔の手書きの時代のやり方に戻るのは、まっぴらごめんである。だったら、PC というツールのユーザー・インターフェイスを変えるしかないだろう。そろそろ、現在のキーボードとマウスのあり方を考え直してみてもいいかもしれない。

かといって、例のタッチスクリーンなんていうのも、あまりそそられない。キーボードとマウスを操作するのでさえ肩が凝るのに、どうしてそれよりもっと遠くにあるスクリーンまで手を伸ばさなければならないのだ。それにタッチスクリーンだと、両腕を浮かしておかなければならない。ますます肩凝りしちゃうじゃないか。

ケータイやカーナビ、小型ミュージック・プレイヤーなどであれば、タッチスクリーンも悪くないと思う。しかし、日がな一日、PC の画面にペタペタ触りまくろうという気には、到底なれない。スクリーンがすぐ汚れてしまって、掃除が大変そうだし。

キーボードというのも、どうにかしてもらいたい。私は以前は 「親指シフト・キーボード」 というのを使って、快速入力していた。ところがこれは、ついにまともに普及することなく超マイナーの地位から浮上できないので、JIS 配列以外の選択肢は事実上ないに等しい。

私は 6年近く前に、JIS キーボードは日本語入力に徹底的に不向きと言っている。そして、親指シフトを採用してもアルファベットの配列はほとんど変わらず、絶対多数を占めるローマ字入力派には影響しないのだから、親指シフトが普及しない理由がわからないと嘆いている (参照)。

私は元々、QWERTY キーボードには英文タイプから入ったので、ローマ字入力は習わなくてもできる。普段は親指シフトで入力できれば、地上最強、鬼に金棒なのだがなあ。

ただ、親指シフトにしても、キーボードには違いない。世の中にはキーボードを打つのに抵抗があって、音声入力を望む声もある。しかし、私はこれもあまりそそられない。

考えてもみてもらいたい。オフィスのあちこちで、PC に向かってぶつぶつつぶやきっぱなしのやつが溢れている光景というのは、かなり気持ち悪い。それでなくても、PC 操作をしていると、知らず知らずのうちに独り言が多くなるのに。

加えて、声を出してしゃべり続けるというのは、かなり疲れるものである。そうでないオバサンもいるけど。

こうしてみると、PC のユーザー・インターフェイスというのは、根本的にはなかなか変えにくいもののようなのだ。だったら、ちょっとしたデザイン変更とかで、もっと使いやすいものにしてくれてもいいような気がするが、この業界というのは、人間工学的アプローチにはとことん無関心のようなのである。

テンキーが右側にあるのは、マウスのない時代の悪しき遺産で、現状では右手でマウス操作をする邪魔をしているだけということにも、気付いている人は少ないみたいだし (参照)。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント


庄内さんもATOKの愛用者でしたか
私もそうなんですが、親指シフトはトライしたことがありません

投稿: alex | 2008/07/18 04:53

alex さん:

ATOK を使うと、MS-IME には戻れませんね。
外出先とかで、ATOK の入っていない PC を使うと、かなりイライラします。

一太郎は好きじゃありませんが、ATOK は好きです。

親指シフトは使っていた頃は、日本語の入力をさせたら、ローマ字入力に比べて150%ぐらいの速さ (自分対比) になるという実感がありました。

最近はずっと使ってないので、もしかしたらローマ字入力の方が速くなってるかもしれませんが、1時間以内に感覚を取り戻して、150%の速さにする自信があります。

投稿: tak | 2008/07/18 11:52

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