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2008/08/21

蚊を、手を汚さずに確実に仕留める方法

実はこの夏、蚊の対策に関する非常に有益と思われる知識を二つ得た。身体に止まって今まさに血を吸っている蚊のつぶし方と、その際に手を汚さなくても済むやり方である。

いくつになっても新しい知識を得ることはできるものだ。死ぬまで勉強とは、よくぞ言ったものである。

考えてもみてもらいたい。自分の腕とか脚とかに止まって、今まさに血を吸いつつある蚊ほど憎らしいものはない。少々の血ぐらいはくれてやってもいいという気はするが、その時に、あの痒みの元となる物質を残さないで行ってもらいたいのだ。あの痒さゆえに、蚊は憎らしいのである。おっと、それから伝染病の媒体になるということもあるし。

ところが、あの蚊というのはとても敏捷な生き物で、叩きつぶそうとしてもなかなか容易ではない、こちらの気配を察して、あっという間に飛んで逃げてしまうのだ。この蚊を逃がさずに、確実に仕留める方法がある。

それは、蚊を叩く動作に入る前に、蚊の止まっているあたりにぐっと力を込めて、筋肉を硬直させることなんだそうだ。すると、蚊が逃げようと思っても、固まった筋肉だか変形した皮膚だかに圧迫されて、突き刺した針が抜けなくなるらしい。

「ぬ、抜けん!」 と、蚊があせっている間に、余裕たっぷりに叩きつぶせばいい。まずこれが、「蚊の対策に関する有益な知識その 1」 である。

次に 「その 2」 に移る。「その 1」 のメソッドで、余裕をもって叩きつぶすことはできるが、普通に叩いたのでは、自分の手が汚れてしまう。これは避けたい。そこで、「叩きつぶす」 というのではない叩き方があることを学ばねばならない。

それは、手に丸い柔らかいものを持ったような形にして、手のひらと蚊との間に空間を作って叩くことなのだそうだ。イメージで言えば、「ペチッ」 ではなく 「バホッ」 である。そうすると、「バホッ」 とやられた蚊は、急激な気圧変化によって、一瞬にして気絶してしまうのだそうだ。

その気絶した蚊をおもむろにつまみ上げ、捨てるなり窓の外に逃がすなりすればいい。手が汚れないだけでなく、無益な殺生をしなくても済む。

なかなか有益な知識である。そう思うのは、きっと私だけではないだろう。しかし、この話には続きがある。せっかくこの有益な知識を得たにもかかわらず、この夏、私はその知識をきちんと生かしたことが、まだ 1度もないのである。

寝ぼけているときに、耳のそばで 「プーン」 という蚊の羽音が聞こえ、むっとしていると、そのうちに、左腕に止まった気配がする。なにやら血を吸い始めたようなむずがゆい感覚を覚える。

そこで、筋肉に力を込めて、丸めた右の手のひらで 「バホッ」 とやってしまえばいいのだが、それを咄嗟には思い出さないのだ。ついそのまま手のひらで 「ペチッ」 とやってしまい、叩いたのは自分の腕だけで、まんまと逃げられてしまう。「プーン」 といういまいましい羽音は、まだまだ続く。

さらに、先日は自宅の玄関先の白い壁紙に止まった蚊を、つい条件反射で 「ペチッ」 とやってしまい、仕留めたのはいいが、壁紙を汚してしまった。汚してしまってから、「ああ、『バホッ』 とやるんだった」 と後悔したが、もう遅い。

このように、いくら有益な情報でも、頭の中の知識としてとどまっているうちは役に立たないのである。訓練によって習得し、それを身体化のレベルまで高めなければ、「論語読みの論語知らず」 と同じことになる。

「わかってはいたんだけど、ついやっちゃった」 という経験は、人生でいくらでもある。それは、実は 「わかっていた」 というわけではなかったのだ。「知っている」 のと 「わかっている」 のとは違うのである。

大きく言えば、日本のバブル崩壊だって、米国のサブプライムローン問題だって、そんなようなものなのだと思うのである。人間、「わかっちゃいるけど、止められない」 という、深い業を持っているようだが、実はそれは、「本当にはわかってない」 からなのだ。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

夏用、薄手のスラックスの上から「やっちゃった」!
 黒い染みが左のふくらはぎの部分に残ってます…。
 安い、化繊たっぷりのスラックスです…。本日も、はいています。

投稿: オッチャン | 2008/08/21 12:46

有名なマラリアなどは唾液感染なので刺された時点でアウトですが、蚊を叩き潰すと昆虫由来の菌などが感染する危険も高まるそうですよね。
以前、英国の医学誌が書いていた対処法は「叩かずに指ではじき飛ばす」でしたが、気圧で気絶させる方法、今度試してみます^^

筋肉を締める方法、以前試した事がありますが気のせい程度にしか変化は無かった記憶が…。
それよりも、気の済むまで吸血させ、唾液も回収させた方が痒みは抑えられます。

投稿: clark | 2008/08/21 14:06

オッチャン:

>夏用、薄手のスラックスの上から「やっちゃった」!
>黒い染みが左のふくらはぎの部分に残ってます…。

スラックスが薄手だと、蚊は平気で吸いやがりますね。
それを叩きつぶすと、シミはなかなか取れないでしょう。

まったくいまいましい。

ところで、多治見はようやく猛暑日にならずに済んでるようですね。
とはいえ、暑いですが。

投稿: tak | 2008/08/21 22:04

clark さん:

>有名なマラリアなどは唾液感染なので刺された時点でアウトですが、蚊を叩き潰すと昆虫由来の菌などが感染する危険も高まるそうですよね。

暑さで体がまいって、抵抗力が落ちてるとやばいこともあると聞いてます。

>筋肉を締める方法、以前試した事がありますが気のせい程度にしか変化は無かった記憶が…。

ありゃ、そうですか。
私はそこまできちんと試したことがないので、早くやってみたいと思ってるんですが、最近、下水道ができたのと、裏の川幅が広がったのと、庭のハーブの効果で、蚊が減ったので、なかなか機会に恵まれません ^^;)

>それよりも、気の済むまで吸血させ、唾液も回収させた方が痒みは抑えられます。

それは、確かにあるようですね。
でも、そこまで太っ腹でいられるかどうか。

投稿: tak | 2008/08/21 22:09

再度お邪魔します。
>蚊の止まっているあたりにぐっと力を込めて、筋肉を硬直させることなんだそうだ。
 昔やってました。そのまま雨水をためている甕まで行き、腕ごと水没させていました。
 当時より筋力が上がっているはずなのに、取り逃がすことが多く、皮下脂肪の蓄積をこんなところで実感しております。

 お蔭様で、今年の多治見は7月上旬から39回、『熱中症注意報』が出ました。そのうち2回が『熱中症警報(38℃越え)』でした。
 今朝は24℃でした。あぁ、涼しくなりました。(蚊の痒みも気温も、ぶり返しませんように…)

投稿: オッチャン | 2008/08/22 13:03

オッチャン:

>>蚊の止まっているあたりにぐっと力を込めて、筋肉を硬直させることなんだそうだ。
>昔やってました。そのまま雨水をためている甕まで行き、腕ごと水没させていました。
>当時より筋力が上がっているはずなのに、取り逃がすことが多く、皮下脂肪の蓄積をこんなところで実感しております。

おぉ、おかげさまで、2つのことを学びました。
1.筋肉硬直法は、確かに効果があること。
2.ただし、太ると効き目がなくなるということ。

やせたいなあ。

今年の多治見は、さすがに 40度超はなかったけれど、猛暑日の日数は完全に昨年以上だったようですね。
今年は梅雨明けも早かったし。

今日の東京は涼しいです。
このまま、少しは涼しくなるといいですね。

投稿: tak | 2008/08/22 15:09

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