« 英語を社内公用語にすることについて | トップページ | 論理思考の限界 その 2 »

2010/06/26

論理思考の限界

「人間の脳はデュアルタスクまでが限界」 ということに、私はまだこだわっている。「論理思考」 が、実はあまり当てにならないということを、人間はきちんと認識すべきだと、ますます強く思うようになった。

参照: 人間の脳はデュアルタスクが限度なので
    人間の脳は三等分すら苦手なので

たとえば経済学者のいう 「経済活性化策」 が、そのままうまくいった試しがあまりないのは、論理思考の限界によるものと私は思う。経済活性化のためのいろいろな方策が、「あれか、これか」 の二元論の繰り返しによる論理思考の末に生まれたものだとすれば、その過程で複雑系の中の諸要素はどんどん切り捨てられている。

いろいろな要素が切り捨てられて、とことん単純化されたモデルの二者択一の繰り返しで生産された方策が、実際には複雑系のままとぐろを巻きながら進展している実社会において、うまく機能するはずがない。

単純化したモデルを構築しないと、明確な処方箋は作れない。しかし、単純化したモデルを構築した時点で、それは実社会の重要な要素の多くを切り捨ててしまっている。かといって、モデルを単純化せずにできるだけいろいろな要素を内包したままにすると、論点がアバウトになりすぎて、分析的検討の対象にすらならない。

論理というのは元々、こうした重要な矛盾を内包している。

実社会は複雑系で、いろいろな要素が嫌になるほど入り交じり、絡まり合っているので、デュアルタスクが限界という幼稚な人間的理性は、ひたすら途方に暮れる。2つの問題までならきちんと冷静に比較検討できる人間の前頭葉は、3つ以上のことになると、とたんにアバウトなってしまう。ましてや複雑系を精緻のまま明確に認識するなんて無理だ。

だから、論理は綿密に掘り下げれば掘り下げるほど、現実の結果によって裏切られる。「あれか、これか」 で悩むより、「なんでもあり」 と丸ごと受け入れて世の中と和解する方が、ずっと生産的なのではないかとさえ思う。

|

« 英語を社内公用語にすることについて | トップページ | 論理思考の限界 その 2 »

哲学・精神世界」カテゴリの記事

コメント

なんだか、ちょっと飛躍があるような気がするんですが

ところで
昨日の話題に出た、内田樹氏
tak-shonai さんは評価されているんですか?
私は、どうも・・・

だいたい、彼の英語教育に関する意見も、ひどく時代遅れで、変化とか将来の可能性を見据えた意見だとはとても思えませんし
翻訳会社を経営していたことがあるそうですが、経歴を見ると、実務的に英語を使った経歴でも無さそうですし、さらに言えば、英米留学経験者が、トラウマのために狭隘な視野の国粋主義者になる例もありますし

悪口ついでに(笑)
彼のブログでの日記
ダラダラした散漫な文体と内容で、読むには時間が惜しい(笑)

投稿: alex99 | 2010/06/27 04:01

おまけに、福島瑞穂と憲法第九条について歓談しているのをみつけて、ますます(笑)

投稿: alex99 | 2010/06/27 04:04

自分のブログは、
お休みしてますが
rain
時々おじゃましています。book

先日
ここで、
修理と修繕の違いという記事を
読み
おもしろいな~と思ったので
もう一度読みたい
と思えども
どのページだったか
見つけることができません。
どこだったか
教えてください~soccer
よろしくお願いいたします~ribbon

朱鷺子より


投稿: 朱鷺子 | 2010/06/27 08:53

alex さん:

>なんだか、ちょっと飛躍があるような気がするんですが

う~ん、私としては、「世の中、理屈通りには行かない」 ことの理由が、ここにあるように思ってるんですがね。

理屈の方に欠陥がある、というか、理屈の構造そのものが、世の中をとらえきれないということで。

>ところで
>昨日の話題に出た、内田樹氏
>tak-shonai さんは評価されているんですか?
>私は、どうも・・・

政治的立場は、明らかに違います。
しかし、時々ユニークな視点を披露してくれるので、しっかりウォッチしてます。

ただ、視点ということで注目しているのであって、その視点で眺めたことによる結論まで肯定するということは、あまりありません。

学者先生という感じはぬぐえません。

それからこの人のブログについては、私も長すぎると思います。

だらだらしすぎだなあと。

投稿: tak | 2010/06/27 20:30

朱鷺子 さん:

ブログ再開、心待ちにしております。

「修理と修繕の違い」は、

http://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2010/06/post-9a87.html

です。

私のブログは案外捨てたもんじゃなくて、「修理 修繕 違い」 の 3語でググルと、今のところ、上から 5番目に出てきます。

投稿: tak | 2010/06/27 20:34

サイトお教え頂き
ありがとうございました。
うれしいです!sun

     朱鷺子より

投稿: 朱鷺子 | 2010/06/28 10:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42004/48727967

この記事へのトラックバック一覧です: 論理思考の限界:

« 英語を社内公用語にすることについて | トップページ | 論理思考の限界 その 2 »