« 天気が本当に極端 | トップページ | 大相撲の八百長問題について »

2011/02/01

ナンバーワンとかオンリーワンとかでなくても

6年前に 「一人勝ちなんかしなくても」 という記事を書いた。マーケティングでは 「一人勝ち」 することの重要さが説かれたりするが、そんなことはないというお話である。だいぶ前の記事なので、ちょっと要点を引用する。

(マーケティングなどのセミナーで) 講師がセミナー参加者に 「日本で 2番目に高い山を知っている人は挙手してみてください」 というと、大抵 1割以下の人しか知らないのである。それで、「ほらね、日本一の富士山は誰でも知ってるけど、2番目になると途端に認知度が低くなる。トップになることは、それほど重要なんです」 という話に持って行かれる。

(中略)

山として有名なのは、むしろ、全国各地で 「○○富士」 として親しまれている独立峰である。静岡県富士市のサイトには、「ふるさとの富士山大集合」 というページがあり、それによると、全国には 316 の 「富士山」 があるらしい。

北海道、東北の主なところだけでも、蝦夷富士 = 羊蹄山、津軽富士 = 岩木山、出羽富士 = 鳥海山、会津富士 = 磐梯山  などがある。

(中略)

要するに、標高でマーケティングの話をするのは、ちょっと無理があると思うのだ。標高なんか大して高くなくても、山というのは、姿形が綺麗で、地元に密着していさえすれば、かなりのブランド力をもってしまうのである。

と、こういうようなことを言ったわけなのだ。これは、「ナンバーワン」 でなくても、さらに今はやりの 「オンリーワン」 ですらなくても、ブランド力というのは持つことができるということだ。全国の 「○○富士」 が本家本元の富士山にコバンザメの如くひっついているというわけじゃなく、全体丸ごとで、「富士山」 のイメージが構築されているのである。

大きな富士山のイメージの中でトップに立つのが本家本元であったとしても、その裾野を形成する多くの 「○○富士」 の存在が無意味なわけではない。これだけの裾野があるから、頂上である本家本元がさらに大きな意味をもつことになる。

ナンバーワンでなくても、オンリーワンでなくても、二番煎じであったとしても、それぞれが連なりあって、連なりの中でさえ、それぞれがそれぞれにそれなりの意味を持つ。世の中というのはそういうものである。「みんな違って、みんないい」 なんて言われるが、違っていようが似ていようが、みんないいのである。

|

« 天気が本当に極端 | トップページ | 大相撲の八百長問題について »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

話の本筋ではないのでしょうが、それに、地方のなんとか富士・・・を、磐梯山以外知らないせいもあり、私は、やはり、山としての富士山はナンバーワンであり、且つオンリーワンであるという印象を持っています
東海道線の列車から、富士山に一番近い地点で富士山を見上げると(あれは、どこでしょうか?製紙工場が多いのか?木材の臭いが強い地方です)富士山の圧倒的な大きさと、その姿の秀麗さと荘厳さに感動し(特に積雪時で、天気がいい時)やっぱり、富士山は特別な山だと実感します
信仰の対象になるのも、むべなるかな・・・と

投稿: alex99 | 2011/02/01 21:57

alex さん:

新幹線で一番圧倒的に見えるのは、三島の辺りです。
あの眺めはやはり素晴らしいですね。

ただ、各地の 「○○富士」 は、そこに住む人にとって特別の山であり、かつ、本家本元の富士山へのリスペクトも喚起されるという、フラクタルな関係といえます。

私にとっての鳥海山 (出羽富士) は、やっぱり特別な山で、故郷に帰ってその姿を見るたびにじーんとくるものがあります。

このブログのトップの画像が、鳥海山です。

投稿: tak | 2011/02/01 22:05

あ なるほど!
うっすりと鳥海山が・・・

おっしゃることは、よくわかります

神戸寄りの私にとって、六甲山が高い山(涙)
ふるさとの山というには、相当不足です(笑)


投稿: alex99 | 2011/02/02 01:20

拓明様
私の好きな山は八ヶ岳です。どうも、山の名前とその細かい頂上が覚えられず、赤岳と?と?がいつもゴッチャになっています。今ぐらいの八ヶ岳はケーキのように美味しそうで、美しいです。ちなみに我が夫のブログ『 豊田芳州のThema 』にはごく最近の八ヶ岳が写っています。
Alex様
極寒とも言える八ヶ岳山麓に行くのは、冷たさの中に姿勢をきりりとする様な修行の場の様な空気があるからです。だからといって特別な宗教に傾倒しているわけではありませんが。以前その様なご意見を言っていらっしゃった様な気がしましたので。happy01

投稿: Keicoco | 2011/02/02 09:31

その昔、大阪から花巻空港までJAS(当時)のMD機に乗ると、
鳥海山付近で旋回しながら高度を下げていきます。
雪に覆われた鳥海山がチカチカと光る姿を見て、
純粋に綺麗だなぁと思いました。

本文と関係ないコメントで失礼しました。

投稿: ちいくま | 2011/02/02 09:58

keicocoさん
>Alex様
極寒とも言える八ヶ岳山麓に行くのは、冷たさの中に姿勢をきりりとする様な修行の場の様な空気があるからです。だからといって特別な宗教に傾倒しているわけではありませんが。以前その様なご意見を言っていらっしゃった様な気がしましたので。
ーーー

私自身は無宗教ですが、宗教には、歴史と共に興味を持っています
しかし、私が山と宗教について、ここに限らず、何か書いたという記憶はありませんし、私の発想にも無いと思うんですけれど
私がどのようなことを書いたか?指摘していただければ幸甚です


投稿: alex99 | 2011/02/02 10:10

Alexさま
私、文章をだいぶ書き忘れたようです。⇒から書き間違えています。

【極寒とも言える八ヶ岳山麓に行くのは、冷たさの中に姿勢をきりりとする様な修行の場の様な空気があるからです。だからといって特別な宗教に傾倒しているわけではありませんが。⇒ 昨日の《天気が本当に極端》の記事のalexさんのコメントに、《しかし、例えばシベリアは零下数十度にもなる
そ~ゆ~ことを聞くにつけ、他にいくらでも温暖な気候の場所があるのに、どうして、好んでそういうハードシップの、しょうれいの地に住むんだろう?と言う、素朴な(幼稚な?)疑問を、大阪・東京しか居住経験のない私は、押さえることが出来ません》と書かれていましたので、そのことを私は言ったのです。でも私のコメントは文章的にはそうつながりませんね。飛んでました。ごめんなさいね。】
拓明さんコメント欄を雑然とさせてしまい、もうしわけありませんでした。

投稿: Keicoco | 2011/02/02 13:56

keicocoさん
なるほど
了解いたしました

おっしゃることは、同感です
私も、学生時代には山岳部にいましたし、炎熱の中東や極寒の欧州などにいたことがありますので、寒さの中にもキリリとした爽快さがあることは、経験しております
ただ、今年の冬の大雪で屋根の雪かきや道路の雪の処理などで苦労されている様をテレビで見ると、なんでわざわざ・・・と言う気持ちが、温暖な土地で育った私にはしてしまいます
事実、生活にある一定の制限が出てしまうことは、確かでしょうし

まあ、私は、いいとこ取りをする人間でして(笑)
そう、ご理解いただければ(笑)


投稿: alex99 | 2011/02/02 14:19

alex さん:

>神戸寄りの私にとって、六甲山が高い山(涙)
>ふるさとの山というには、相当不足です(笑)

それでも、六甲山は 900ートルを越えて1000メートル近いじゃないですか。

私が今住んでいるつくば周辺では、筑波山が877メートルで一番高いです。
それでも、峰の二つある山容は鳥海山に似ていて、思い入れができてしまいました。

投稿: tak | 2011/02/02 19:18

Keicoco さん:

>ちなみに我が夫のブログ『 豊田芳州のThema 』にはごく最近の八ヶ岳が写っています。

行ってみました。
すごい迫力の写真ですね。さすが!

>極寒とも言える八ヶ岳山麓に行くのは、冷たさの中に姿勢をきりりとする様な修行の場の様な空気があるからです。

どうも、マイナス 3~5度ぐらいまでの生ぬるい寒さが、ムダに寒いみたいな気がしますね。

いっそマイナス 10度以下に下がると、あるいは華氏の 0度 (摂氏 -17.8度) より下ぐらいになると、急に世界が神々しくなります。

投稿: tak | 2011/02/02 19:23

keicocoさん

山というものは、標高だけじゃないんで、むしろ山容・姿形・独立峰であるか否か、などが魅力の要因ではないでしょうか?

投稿: alex99 | 2011/02/02 22:28

alex さん:

人はやっぱり独立峰に惹かれますね。
尾根の中のちょっとしたでっぱりがいかに高くても、独立峰の魅力にはかないませんね。

投稿: tak | 2011/02/02 23:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42004/50748858

この記事へのトラックバック一覧です: ナンバーワンとかオンリーワンとかでなくても:

« 天気が本当に極端 | トップページ | 大相撲の八百長問題について »