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2011/08/09

都会の富士山

8月 2日の 「和歌ログ」 で紹介したように、東京港区には愛宕山という山がある。標高 25.7m で、自然の山としては東京 23区内の最高峰なのだという。山上には愛宕神社があり、NHK の前身、社団法人東京放送局 (JOAK) が、1925年の日本初のラジオ放送をこの山から発信したことでも知られる。また 『鉄道唱歌』の1番めに出てくる 「愛宕の山」 は、この山のことである。

だがここで話題にしたいのは、この愛宕山ではない。東京 23区内にはもっと高い山がある。それは箱根山 (44.6,m) という人工の山である。新宿区戸山 2丁目にあって、母校のすぐ近くなのに、私は一度しか登ったことがない。

この箱根山は江戸時代、尾張藩徳川家が回遊式庭園 「戸山山荘」 を造成した際に、池を掘った残土を積み上げたものと言われている。なんでも本物の箱根山を模して造ったというのだが、どこが本家に似ているんだかさっぱりわからない。

人工の山を造るなんて、あまりにも酔狂だと思う人もいるかもしれないが、実はそんなに珍しいことではない。関東では至る所に 「富士塚」 という人工の山がある。ちょっと調べてみたら東京近郊では、江古田 (練馬区)、豊島長崎 (豊島区)、下谷坂本 (台東区)、木曽呂 (埼玉県川口市) の4基の富士塚が重要有形民俗文化財に指定されている。

私が実際に行ったことがあるのは、埼玉県志木駅近くの 「富士山」 である。高さは 33尺 (約 10m) で、正式名称は 「田子山富士塚」 だが、地元ではみんな 「富士山」 と呼んでいるようだった。

「富士塚」 は、昔の「富士講」の人たちが、本当の富士山まで登りに行くのは大変なので、近場に富士山に似せた山を造って間に合わせちまおうとか、高いところから本物の富士山を望みたいとかいう発想で造ったらしい。「浅間神社」 という名前の神社がちょっと小高く盛り上がったところに建っていたら、それはきっと富士塚で、つまり 「人工の富士山」 だ。

実は私の住むつくば近辺にも人工の富士山 = 富士塚らしきものがある。平成 20年の元日に徒歩で約 10km の道のりを歩いて初詣のハシゴをした時に、このつくばの浅間神社にもお参りしたことが写真入りで述べてある (参照)。やっぱり、小高く盛り上がったところにあった。

昔の土木技術も結構大したもので、「よくまあ、こんな酔狂を」 と思うほどの山が造られている。なかなか捨てたものではないのである。

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コメント

私は、学生時代、この箱根山のすぐ傍のアパートに住んでいました
徒歩一分(笑)
この箱根山の話題は、tak-shonai さんのこのブログ以外ではお目にかかったことがありませんね
まあ、それほどに、なんということはない、変哲もない大きな盛り土ですね


投稿: alex99 | 2011/08/09 20:21

alex さん:

あの辺にお住まいでしたか。
職住隣接ならぬ、学住隣接ですね。

私は下井草とか国分寺とかに住んでました。
都心は高くて住めない時代になっていたのでした。

投稿: tak | 2011/08/09 21:56

本物の富士山は七回登頂しましたが、八回目は九合目手前で挫折、以来トライしてません。多分途中でスタミナ切れするか膝が悲鳴を上げるかどっちかでしょう。
メタボを解消してもう一回登りたいものです。

投稿: ハマッコー | 2011/08/10 00:06

ハマッコー さん:

>本物の富士山は七回登頂しましたが、八回目は九合目手前で挫折、以来トライしてません。

7回登頂とは、すごいですね。
富士山は 「一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」といわれますが、7回となると、そんな域を超越してすごい。

ちなみに、私は1度も登らぬ馬鹿です。

他の 3000メートル峰にはかなり登ってるんですがね ^^;)

投稿: tak | 2011/08/10 12:48

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