大河ドラマと地元の事情
昨日、「大河ドラマ 『平清盛』 って、やっぱり受けないのかなあ」 という記事を書いたが、兵庫県知事が記者会見で大河ドラマ批判をやっていたとは、今日になって知った。ニュースで読んだ限りではその批判の仕方がお粗末で、ちょっとびっくりした。
井戸敏三知事の言い草は 「画面が汚い」 「鮮やかさがない」 というもので、「時代考証に忠実にするという方針であの画面になったと聞いている」 として、「清盛の公家社会打破のエネルギーを前面に出してもらいたい。番組の人気で観光も影響を受ける」 とも発言したという。
さらに 「NHK に改善を申し入れる」 とも言ったらしい。今さら改善を申し入れたところで、番組は相当なところまで撮り進んでいるはずなので、遅すぎるというか、そんな申し入れが聞かれるはずもない。民放番組のスポンサーならわかるが、(実態はともかく) 一応 「非営利」 であるはずの NHK の番組に対する批判としては、勝手過ぎるもの言いである。
大河ドラマは、舞台となる地域が観光プロモーションに利用するのは勝手だが、元々は観光キャンペーンのために作られているわけじゃない。
地元としては撮影にいろいろ協力したりするので、一応 NHK とタイアップしているという意識もあるのは自然のことだ。そういうことなら、それなりの見返りを期待しても悪くはないが、プロモーション・イベントに番組の写真を提供してもらうとか、主演俳優がゲストとして登場するとか、まあ、そんなところだろう。
そうしたレベルを超えて、地元の首長が番組の内容にまで次元の低いところでくちばしを突っ込むというのは、あまりにも悪趣味だ。
この発言は一般には冷笑を呼んでいるようで、かえって番組への関心を高める逆効果 (?) を産まないとも限らないから、NHK としては 「清盛の成長に合わせて映像表現も変わっていくので、楽しみにしていてください」 と、大人の対応をしているのがおかしい。
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