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2012/05/02

怪しいバス運行会社

例の関越道のツァーバス事故関連で、事故を起こした運転手は元中国籍で 10年前に日本国籍を取得していたと報じられた (参照)。以下、少し引用しておく。

自動車運転過失致死傷容疑で逮捕された河野化山 (こうの・かざん) 容疑者(43)は元中国籍で 93年 12月に来日、94年に日本国籍を取得したと供述している。通常の日常会話はできるが、難しい日本語は理解できないといい、取り調べは中国語通訳を通じて行っている。中国残留孤児の家族という情報もある。

私は運転手が元中国人だからといって、どうのこうの言うわけじゃない、とはいえ、「難しい日本語は理解できない」 という人物を、40数人の乗客の命をたった 1人で預かる長距離夜行バスの運転手という業務に就かせるのは、いかがなものだったろうかと思ってしまう。これはごく自然の反応だろう。

運転手がとても疲れていた様子だったという報道で、「運転手は休憩中に突っ伏して寝ていた」 「何語か分からないような不明瞭であやふやな車内アナウンスだった」 (参照) という記事があった。しかし、「休憩中に突っ伏して寝ていた」 ほどの過労と、「何語かわからない不明瞭であやふやな車内アナウンス」 とは、別のファクターだったようだ。

そして、バス運行会社の 「陸援隊」 という会社もかなり怪しいところのある会社のようだ。何しろ、監査に入っても作成と保存の義務づけられている書類が見つからないなど、ずさんな運営が見て取れる。

千葉県印西市にある同社は成田空港に近いことを生かし、外国人向けのツアー運行を請け負っていたというが、昨年の東日本大震災以後の外国人観光客の減少で、夜行バスに参入したとみられる (参照)。

千葉県内のバス会社社長によると、陸援隊は中国の春節 (旧正月) や夏休みの時期になると、敷地にバスが 1台も止まっていないほど繁盛していたという。ただ、震災後は需要が激減し、「夜行バスに参入し始めたらしい」 と説明する。

ということは、陸援隊の運転手は長距離の夜行バス運転には、それほど慣れていなかったとみてもいいだろう。日本語が不自由な上に、夜通し 1人で長距離運転するのに慣れていない運転手のバスには、知ってさえいたら乗りたいとは思わない。

いや、長距離の夜行でなくても、日本語が不自由な運転手のバスというのは、やっぱり居心地が悪い。というのは、10年近く前のことだが、私にもちょっとした経験がある。

その日私は、ある企業の日帰り懇親ツァーに同行するため、その会社のチャーターしたバスに同乗した。それは中型のバスだったと記憶している。大型というほどではないが、マイクロバスよりは明らかに大きかった。

最初のトイレ休憩の、常磐道守谷サービスエリアに入った時、そのバスの運転手はなぜか、バス専用の駐車スペースをあっさりと通り過ぎ、強引に普通車のスペースに割り込んで行った。

「おいおい、大丈夫かよ」 と私はびっくりしたが、彼は厚かましくもギリギリのスペースに駐車した。まあ、バス専用のスペースよりはトイレに近いので、彼なりのサービスのつもりなのかもしれないと、決して褒められたことじゃないが無理矢理納得して、私もトイレに向かった。

ところがトイレ休憩が終わって発車する時になって、とんでもないことになった。ギリギリのスペースに駐車したので、そこから無理矢理出ようとして、右側に駐車していた車に内輪差で接触し、「ガリガリッ」 と、大きな音がしたのである。ところが、その運転手はブレーキをかけるわけでもなく、構わず行ってしまおうとする。

「おい、待て待て、止まれよ!」 さすがに乗客のほとんどが声をあげ、バスを停車させた。誰も当て逃げの共犯者なんかになりたくない。「相手の車の人が戻ってくるまで待てよ」

接触された車の持ち主は、戻ってきてびっくりしていたが、バスの運転手は何だかわけのわからないことを口の中でもぞもぞ言うばかりで、話をしようにもまるで要領を得ない。「こりゃ、外国人だな」 と、その時初めてわかった。

しかたがないので、バス運転手の免許証を出させて (こんなんでよくまあ、大型二種免許を取れたものである)、内容を相手にメモしてもらい、改めてバス運行会社に連絡して示談に持ち込んでもらうことになった。何かの証言が必要になったら、バスの乗客全員が証人になるとの約束付きで、やっと出発できた。

「この運転手、やばいよ。交代させらんないの?」 という話に当然にもなったが、運行会社に連絡してみてもらちがあかない。仕方なく、その日のツァーが終わるまで同じバスに乗っていたものの、なんとなく運転が危なっかしいのである。全員内心ではヒヤヒヤしていた。そしてその運転手の口からは、不始末を詫びる言葉は遂に一言も発せられなかった。

今回のニュースの続報を知り、同じような経験を思い出した人は、決して少なくないんじゃなかろうか。私なんか、あの時のバス運行会社は、「陸援隊」 という会社だったんじゃないかと、つい思ったほどである。いくら料金が安くても、怪しい運行会社のバスは頼むものじゃない。

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