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2013/07/21

「ラインナップ」 か 「ラインアップ」 か

忙しくて時間がないので、今日はどうでもいいような話である。それは 「ラインナップ」 か 「ラインアップ」 かという問題だ。昔は 「ラインナップ」 が圧倒的に多かったが、最近はどうも 「ラインアップ」 が増えつつあるような気がするのである。

野球関連のサイト 「セットポジション」 の 「表記規準(セットポジション専用)」 というページに、この問題についてかなり詳しく記されている。それによると、Google、Yahoo での検索結果は、「ラインナップ」 が圧倒的多数だが、辞書の世界では 「ラインアップ」 という表記が圧倒的らしい。

手持ちの辞書 (『大辞林』) でも、「ラインナップ」 という項目はあるが、「ラインアップ」 を参照せよということになっており、それではと 「ラインアップ」 を引くと、[ラインナップとも] とあり、「① 野球で、打順。② 陣容。顔ぶれ。③ 番組などの内容」 と説明されている。

そのほか、Q&A サイトでは、「どちらも正しい」 みたいな回答が目立つ。

しかしこれ、英語の発音に忠実に表記するとすれば、どうみても 「ラインナップ」 である。リエゾンするのだから当然だ。あまりいい言葉じゃないが、"Son of a bitch" が 「サナバビッチ」 であり、「サンオブアビッチ」 じゃないのと同様である。

一部には "Line up" をゆっくり発音すれば 「ラインアップ」 に近いという指摘もみられるが、大多数のネイティブ・スピーカーは、チョーゆっくり発音しても 「ライィン~ナァップ」 である。

しかも外来語として日本語に入ってきているのは、"line up" という動詞のイディオムではなく、複合名詞としての "lineup" だから、さらっと 「ラインナップ」 の方が自然だ。(ただ、本来のアクセントは前にあるのだが)

日本語として発音するにしても、「ラインアップ」 よりは 「ラインナップ」 の方が言いやすい。「因 (いん)」 と 「縁 (えん)」 が結びついて 「因縁」 という言葉となった時に 「いんえん」 ではなく 「いんねん」 と発音するようなものである。他にも 「観音」 「反応」 など、いくつかある。

こんなように、漢語由来のリエゾンは公式に採用し、リエゾンしないのは間違いとしてしまうのに、英語由来は非公式扱いというのは、ちょっとなあという気がする。

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