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2014/09/12

国、Country、State、Nation

今月 7日の 「スコットランド独立の住民投票が迫って」 という記事で、「ほぼ単一民族で構成され、しかも明治以来、強固な中央集権体制を維持してきた日本からみると、西欧の 『国』 という概念は、かなりわかりづらい」 と書いた。

何しろ、英国という 「国」 の中に イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという、紛れもない 「国」 が存在する。これらの 4つの国は、それぞれ "nation" なのだという。これは 「共通した文化をもつ民族による国」 という意味なんだそうだ。

日本語の 「国」 を表す英語として、上述の "nation" の他に "country" と "state" がある。"Country" は 「国」 を表す言葉として最も気楽に包括的に使える言葉だ。"State" は、米国の 「州」 であって、「国」 じゃないだろうという人もいるだろうが、フツーは 「国」 である。

米国の "states" は、日本語でたまたま 「州」 と言っているだけで、”United States of America" は、直訳すれば 「アメリカの連合国家」 なのである。"State" というのは、「国」 を表現する場合の、最も政治的な意味合いを前面に出した場合の言い方のようなのだ。

何しろ 「国」 なのだから、それぞれの "state" には、ちゃんと 「政府」 がある。それらが、軍事と外交と通貨を連邦政府に任せているだけなのだが、まあ、英国なんかよりは、ずっと 「一つの国」 だと、米国人は意識している。星条旗を掲げた時のまとまり方なんて、半端じゃない。

英国のケースに戻る。4つの nations が集まって作っているのが何かといえば、"United Nations" ではなく "United Kingdom" (連合王国) である。"United Nations" と言ったら、「国連」 のことになってしまうから、ややこしい。あれって、第二次大戦の時の 「連合国」 が大きくなったものだと思えばいい。

"Kingdom" というのは 「王国」 なのだが、それが "nation" であるのかといえば、「共通した文化をもつ民族による国」 という定義からすると、英国は 4つの異なった民族と文化の寄り集まりだから、ビミョーにいいづらいところがあると思われているフシがある。

日本では "nation" という言葉は 「国家」 と訳されているが、このあたりは、もう少し深く立ち入って考えてみる必要があるようなのだ。"The British nation" (単数形) と言ってしまうと、「英国民」 という意味合いになる。ああ、ややこしい。もうちょっとすっきり割り切れるといいのだが、何しろ昔から使ってきた言葉だから、境界線が引きにくい。

強いて言えば、日本語の 「お国なまり」 という場合の 「お国」 が、"country" に近いと思う。そういえば、明治以前の日本の 「律令制」 や 「幕藩体制」 は、ある意味 「連合国」 に近いところがあったのかもしれない。現実に 「武蔵国」 とか 「信濃国」 とか言ってたしね。

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