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2015/04/19

「グスク」 を巡る冒険

9年前に沖縄に行った時、「城」 のことを沖縄の言葉で 「グスク」 というと知った。

沖縄の世界遺産は、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」 という名で登録されているが、それぞれのグスクは登録名としては 「首里城跡 (しゅりじょうあと)」 や 「今帰仁城跡 (なきじんじょうあと)」 などで、「グスクあと」 ではない。このあたりはややこしいが、単純に考えて、沖縄では 「城」 は 「グスク」 というと思っていいようだ。

今回初めて知ったのだが、那覇の近くの 「豊見城市」 の読みは 「とみぐすくし」 で、「とみしろし」 ではない。一時高校野球で甲子園大会の常連だった 「豊見城高校」 は 「とみしろ高校」 と読むのが正式名称で、名字によくある 「豊見城」 も 「とみしろさん」 と読むのがスタンダードだとういうので、これもまたややこしいが、とにかく地名の 「城」 は 「ぐすく」 と読むことが多い。

豊見城以外にも、宇江城(うえぐすく)、兼城(かねぐすく)、中城 (なかぐすく) などがある。また 「玉城城」 という遺跡は、「たまきじょう」 ではなく 「たまぐすくぐすく」 になるというので、これまたややこしい。

グスクは 「城」 であるとはいえ、内地のイメージの 「城」 と同じと思うと、イメージはかなり裏切られる。特徴的なのは野積みの石垣で囲まれていることで、私が行ったことがある首里城も今帰仁城も玉城城も、すべて見晴らしのいい小高い山の上に、石垣で囲まれた遺跡がある。

内地の天守閣のある城とはずいぶん違っていて、「グスク」 というのは戦略上の要塞というよりもむしろ、その構造は日本の神社とよく似ている。多分、グスクの城主はほとんど 「神」 と同格の存在として崇められていたのだろう。神社の本殿にあたるところに、城主の住まいがあり、その前の中庭で、臣下が城主を礼拝するという図式のようだ。

「グスク」 の語源としては、もともとは 「城 = スク」 で、それに 「御」 がついて 「御城 = グスク」 になったと考えられている。さらにグスクの最も古い形としては、その中心部に必ず 「御嶽 (うたき)」 という礼拝の場所がある。私が日本の神社とよく似ていると直観したのも道理のようなのだ。

「御嶽 (うたき)」 は、日本語の読みでは 「おたけ」 なのだろうが、いずれにしても祭祀を行う場所である。琉球王国最高の御嶽は、南城市の海岸にある 「斎場御嶽 (せーふぁうたき」 で、これも世界遺産に登録されている。私も今回行ってみたが、なるほど 「聖域」 というにふさわしい場所だ。

沖縄というところは、ものすごく奥が深くて何度でも訪ねたいが、何しろ遠すぎる。しかしできるだけ機会をつくって訪問したいと思う。

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コメント

たぬ。お久しぶりです。

別にスピリチュアルは話をしているわけではないのですが、沖縄や、一部の南方の島にはどうやら足を向けてはいけないようです、私は。出身地でもないし恐らくはご縁の関係のようですが、なかなか楽しそうな固有文化があるというのに、遊びに行けぬとは残念至極なり。。。

投稿: 緑狸 | 2015/04/21 08:26

緑狸 さん:

それはお気の毒に。

投稿: tak | 2015/04/21 21:43

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