« キュウリの 「スリスリ儀式」 | トップページ | 「男の日傘」 を巡る冒険 »

2015/08/20

「バイク = 自転車」 への道のり

近頃、自転車に乗り始めたこともあって、「バイク」 という言葉を国際標準通りに 「自動二輪」 ではなく 「自転車」 という意味で使える世の中に、早くなって欲しいものだなあと思うようになった。そうでないと、これからいろいろと不便なことになる。

自動二輪 (モーターサイクル) 乗りの中には、「いつから自転車を 『バイク』 なんて言うようになったんだ?」 と憤っている向きもあるようだが、実は 「バイク」 は昔から自転車のことだ。「二輪車」 を意味する "Bicycle" の省略形で、れっきとした英語である。

日本でいうところの 「オートバイ」 は、英語では普通は "motorcycle" というのだが、動力付き二輪車ということで "auto-bike" (あまり一般的な英語じゃない) から来たんじゃなかろうか。その "auto-bike" が省略されて、日本では 「バイク」 といったら自動二輪を指すようになってしまっていた。

日本人の中でも割と英語に馴染んでいる人間は、ずっと 「英語で "bike" と言ったら、普通は自転車なんだけど、日本語では自動二輪のことのようだから、使い分けなきゃね」 と思ってきた。まあ、"pants" と 「パンツ」 、「グラブ」 と 「グローブ」 の使い分けみたいなものである。

ところが近頃、この使い分けがうまく機能しなくなってきた。自転車ブームと言われるようになって、日本でも 「バイク」 と言ったら自転車を指すようになってきたのである。そのハシリは、"MTB" と略称される 「マウンテンバイク」 あたりからだろう。それに続いて、あのドロップバーの 「ロードバイク」、両者の中間タイプの 「クロスバイク」 が一般的名称として定着した。

これまでは 「自転車」 とか 「チャリ」 とか言ってきたが、ここまで自転車人口が増えてしまい、海外での自転車イベントへの参加者が増えたりしてしまうと、やっぱり国際標準通りに 「バイク」 = 「自転車」 と捉える必然性が高まったのである。

ただ、そうなると自転車乗りにはいいのだが、問題はこれまで自らを 「バイク乗り」 と認識してきた自動二輪ライダーたちへのケアである。「俺たち、これから自分の愛車をどう読んだらいいんだ?」 ということになる。原則的には国際標準に即して 「モーターサイクル」 と呼べばいいのだが、それだとちょっと日本人はかんじゃいそうだ。

というわけで、しばらくは 「バイク」 と言ったら 「自転車? それとも自動二輪?」 と確認しなければならない世の中が続くのだろう。面倒なことだが、落ち着くところに落ち着くまでの過渡期なのか、あるいはずっとこのまま混乱状態で、「阿吽の呼吸の使い分け」 でいくのか、予断を許さない。

|

« キュウリの 「スリスリ儀式」 | トップページ | 「男の日傘」 を巡る冒険 »

言葉」カテゴリの記事

コメント

オートバイの意味で「moto」というのは英語では使わないのかなぁ。ツール・ド・フランスとかの中継を見ていると、カメラバイク(これはmotorcycle)のことを「moto」と呼んでいるようなのですが。

投稿: 山辺響 | 2015/08/20 19:07

高知では、バイク(エンジン付二輪車)のことを「モーター」と言ってます。
※最近は、ちょっと廃れ気味ですが。
自転車は、日本語で「じてんしゃ」と言ってました。
たまに冗談で「ふんだらモーター」なんて言いましたが。

投稿: Mikio | 2015/08/21 11:33

山辺響 さん:

「モトクロス」 は、moto cross country なんでしょうかね。
なんだか、語感がホワッとしていて、日本語にはなりにくい気がしてしまいます ^^;)

投稿: tak | 2015/08/21 13:21

mikio さん:

山辺響さん紹介の "moto" より、「モーター」の方がしっくりくるかもしれませんね。

>「ふんだらモーター」

なるほど (^o^)

投稿: tak | 2015/08/21 13:24

アメリカ人は motorbike って言うし、bikerと言えば、オートバイの方ですよね。どちらかというとハーレーとか、前傾姿勢でないオートバイの方の。

自転車はcyclistが一般的でしょうけど、今風の言い方もあるんでしょうか。

Go for a spin というのは自転車で出かけることだと思ってたら、今どきだと「ジムに行って stationary bike で汗をかく」と言う意味だそうです。「友人がバイクのコーチを始めたので土曜日はスピニング・クラスに行く」と言われ、てっきり自転車のことだと思い、「でも大雨じゃん」などと答えてしまい、指摘されました。

投稿: きっしー | 2015/08/21 13:51

きっしー さん:

>アメリカ人は motorbike って言うし、bikerと言えば、オートバイの方ですよね。

うぅむ、自転車乗りのことも biker と言わないことはないようですが、どっちかといえばオートバイの方ですかね。Cyclist と言ったら、主として自転車乗りですが、英語でも突き詰めると曖昧なところがありますね。

米国では、stationary bike のクラスが盛んみたいですね。集団でノリノリでやるので、かなり限界値に近いエクササイズをしやすいと聞いています。

私としては、屋外で本物の自転車を漕ぐ方を取りますが。

投稿: tak | 2015/08/22 20:34

"bike"が自転車かオートバイかの混乱は、幸か不幸か米語でも起きます(笑)。

"Go for a spin"とか"take it for a spin"は車やオートバイでドライブに出かける時に普通使います。でも、"spinning"と言えばエクササイズ用の室内バイクの集団クラスのことです。紛らわしいですよね。因みに、糸を紡ぐのもspinningですけど。

投稿: めぐみ | 2015/08/24 12:48

めぐみ さん:

どうもそんな感じがすると思っていたんですが、やっぱり米国でも 「曰く言いがたし」なんですね (^o^)

ならば日本でも、そのくらいのところに行けばいいのかなと。

投稿: tak | 2015/08/24 21:18

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42004/61974920

この記事へのトラックバック一覧です: 「バイク = 自転車」 への道のり:

« キュウリの 「スリスリ儀式」 | トップページ | 「男の日傘」 を巡る冒険 »