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2015/09/05

「後から文句を言うやつ」 への対処法

世の中には 「総論賛成、各論反対」 というのがある。包括的な方向性としては賛成しておきながら、具体論に落とし込んだあたりでとたんに文句を言い始める人というのが、世の中には少なくない。

私の考え方からすると、包括的な方向性で一度賛成したのなら、多少は不満があったとしても我慢して、大きな目標実現のために協力すべきだろう。具体的な各論に落とし込んだところで急に文句を言い始めるぐらいなら、初めから総論の段階で賛成なんかするなよということである。

ところが各論になって急に文句を言い始めるタイプの人に限って、総論には何も異論を唱えない。総論には文句がない。そしてその実現のために、各人はお互いに少々の我慢をし、多少の譲るべきところでは譲るべきだとまでは思っている。そこまではいい。しかし、自分が譲る段になると、とたんに気にくわないと言い出すのだ。

しかも、そうしたタイプの人は 「自分は譲歩したくない、我慢なんかしたくない」 とは口が裂けても言わない。その代わり、「中には、これこれこんなような不満を持つ人がいるだろう」 とか 「それでは困ると言っている人もいる」 みたいな、他人事みたいな言い方をする。

しかし 「誰がそんなことを言っているのか」 と問われても、絶対に答えない。それはサウナ風呂や酒場の世間話みたいな無責任な場で、自分からそれとなく不満を言い出し、周囲に 「そうだよね」 みたいな、深い考えもない相づちを打たせただけということがほとんどだからである。つまり共犯者を作って、その共犯者をあたかも首謀者のごとく言っているだけだ。

さらにもっと根本的なことをいえば、彼は総論賛成の時点では、自分がある程度譲らなければならない事態になることを予測できていないのである。論理的に突き詰めれば、当然そうならなければならないということに、考えが至らない。実際に新しいことを始めなければならない段になって、初めて 「こりゃ、エラいことになった!」 とあせる。

それで、一度は賛成した総論実現のプロセスで、急に 「そもそも、初めから疑問に思っていた」 などと言い始める。例えば 「現場の怠慢による弊害」 を是正するためのプロジェクトであるにも関わらず、この期に及んで 「それでは、現場の賛同を得られない」 なんて戯言を言い始める。そのココロは、他ならぬ自分がやりたくないだけのことなのだ。

要するに、当初から自分の考えを述べられない人というのは、プロジェクト実現のプロセスで阻害要因となりやすいのである。これは、いろいろなプロジェクトに関わってきた身として、嫌というほど味わった経験則的事実である。一方、初めの段階でいろいろと注文を付けるような人は、一度決まったことにはしっかりと従う。まさに対照的だ。

というわけで経験から学んだことにより、大きな方針決定の際には、予測されるいろいろな各論的問題を明示して、「それでもやるか?」 と問いかけることにしたことがある。「それでもやる」 という意思表示をしたからには、最後まで協力してもらわなければならない。

ところが、そうすればそうしたで、「やる前から、そんな消極的なことばかり言ってどうするんだ」 と怒り出す人間もいる。そしてそんなことを言うやつに限って、いつもやり始めてからつべこべ言い出すのだ。

というわけで、最近は私は 「経験則第二弾」 を学んだのである。それは 「後から文句を言うやつはうっとうしい」 のではないということだ。それは順序が逆だ。実は 「うっとうしいやつは、必ず後から文句を言う」 のである。初めにいろいろ注文を付けるやつは後で味方になるが、初めにおとなしいやつは、大抵後からうだうだと文句を言う。

そして最終的結論は、そんなやつには酒でも飲ませてさんざん 「本音」 とやらの文句を言わせ、そうかそうかと聞いてやって 「あんたもいろいろと大変だね」 なんて言ってガス抜きをし、いい気持ちにさせてやるしかないということだ。本当に他に手はない。この手がかなり効果的ときてるから、ますますうっとうしくなるのだが。

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コメント

「酒飲まして喋らせてガス抜き」

この使い方が解っていれば、敵なしではないけど障壁が低くなる。
…って言うか、「ガス抜き先導役」をさっさと見つけると、ホント早い。

投稿: 乙痴庵 | 2015/09/06 00:26

乙痴庵 さん:

>「ガス抜き先導役」をさっさと見つけると、ホント早い。

なるほど (^o^)

投稿: tak | 2015/09/06 21:35

なんだか、記事を読んでて涙が出て来ました。私の気持ちを代弁して下さっているかのようです。ありがとうございます。

彼らは傷つきたくないから自分の意見を言えないのでしょうか?

それとも自分が何をしたいのか?と、組織の中でやることが切り離されているのでしょうか?

意味が分かりません。

皆の意見を出し合うからこそ良いものが生まれると思っています。

投稿: ひとみ | 2016/05/24 22:11

ひとみ さん:

彼らはなんと、「自分は善人」 と思っているのです。善人だからこそ、総論には 「そりゃ、いいことだ」と、賛成します。

ところが、なまじ自分は善人と思っているので、一度決まったことを実行するのを 「強引」 と感じることがあり、その実行力のない人、実行したくない人たち、つまり一見「弱者」 に見える人たちの気持ちを代弁したがります。そうすることで、ますます自分は善人だと錯覚します。

何しろ、自分の (無意識の) 本音も実は 「したくない」 ですから、積極的に代弁します。「代弁」 という体裁をとりつつ、自分の本音を言うのです。

つまり、総論に賛成したのも 「善人である自分」、そして各論で反対するのも「善人である自分」 ですから、どちらもいい気持ちになれるのです。

ただ、両方の 「善人である自分」の間に大きな矛盾があることには気付きもしないのです。なにしろ「自分は善人」と思ってますから、善人が間違いを犯すわけがない。

というわけで、「善人」 ほど扱いにくいのです。「善人なお持て往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」 です。

http://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2006/07/__a605.html

投稿: tak | 2016/05/25 16:01

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