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2016/02/21

「待機児童問題」 では、誰もがちょっと身勝手だった

病児保育問題に取り組む「フローレンス」 という NPO 法人の代表理事、駒崎弘樹さんが、"「保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい、保育園が増えない理由" (2月17日付)、"政治が子育て層を簡単に無視できる、投票率以外の大きな理由" (同 19日付) という、とても興味深い記事をご自身のブログに書かれている。

ええと、「保育園落ちた日本死ね」 というのは、大方は既にご存じのとおり、ひょんなことからかなり有名になった匿名ブログの記事である。この件についてうっかり見落としのある方のために触れておくと、保育園の申し込みに落ちたある母親が憤慨の気持ちを率直に書いたもので、駒崎さんのブログはそれに関して書かれたものだ。

17日付の記事で駒崎さんは、「政府は保育園をたくさん作っているが、待機児童の数は減らない」 と述べ、その理由として 「予算の壁」 「自治体の壁」 「物件の壁」 という構造的な問題があると説明している。そしてこの壁を打ち破るためには、怒りの活動をすることが大切だとしている。

さらに 19日の記事では、子育て層が政治的影響力を行使できないのは、彼らの投票率が低いばかりでなく、彼らが 「当事者」 であり続ける期間が短く、子育て期間を卒業すると政治的な声をほとんど上げなくなることが問題だと指摘されている。なるほど、それはかなり大きいだろう。

私は政府や自治体が保育園問題に積極的に取り組まないのは、政治家の妻の多くが専業主婦で、保育園問題に全然ピンときてないからなんだろうと、皮肉に思っていた。待機児童がどんんなに増えても、基本的に他人事だと考えている。一方老人問題は、誰でも年をとるから政治家にとっても他人事ではなく、さらに老人の投票率も高い。だったら、どうしても高齢者対策のプライオリティが高まり、保育児童対策は後回しになる。

私のこの発想からは、駒崎さんの 17日付記事で指摘された内容までなら容易にたどり着ける。しかしうかつながら、「子育て層の当事者意識をもつ期間が短い」 ということまでは気付かなかった。なるほど、これでは政治的な影響力をもつことは難しい。

待機児童問題の当事者意識を、子育て層だけではなく、社会全体でもつことが大切だったのだ。まあ、今までだってまったく無関心だったわけじゃないが、当事者意識を 「切実にもつ」 というところまではいっていなかったのだね。

誰もが 「ちょっと身勝手だった」 ということを、反省しなければならないと思った次第である。

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コメント

19日の記事が特に面白かったですね~。言われてみれば当たり前なんだけど(笑) 我が家には子どもはいないのだけど、リアルタイムで保育園問題に悩んでいる友人知人もいることだし、連帯しないと。

投稿: 山辺響 | 2016/02/22 16:50

山辺響 さん:

まさに 「連帯しないと」 いけませんね。

投稿: tak | 2016/02/23 21:37

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