« 地震予知というもの | トップページ | 蛙と環境 2 »

2016/04/26

東京オリンピックのデザインをダイナミックにするには

東京オリンピックとパラリンピックのエンブレムが決定した。「組市松紋 (くみいちまつもん)」 というんだどうだ。「市松模様」 といえば、日本の伝統柄として十分にお馴染みで、その意味ではなかなか乙なデザインなんだろう。少なくとも前に決定しかけてたのよりはずっとマシだ。

前に決定しかけてた 「アレ」 は、作者が 「見かけは似ていても、発想や成り立ちが違うのだから、『盗用』 ではない」 と言い張っていたが、プロセスは違っても結果があんなにも似ちゃってたんだからしょうがない (参照)。プロセスさえ違えば結果が似てても盗作じゃないなんて論理が通ったら、世の中似たデザインの洪水になってしまう。

もっともこのデザインの原型となった 「市松模様」 は、決して日本独特ってわけじゃない。西洋でも 「チェッカー柄」 として定番となっているものと、基本的には同じだ。日本でも昔から 「石畳模様」 と言われて定番だったらしい。それが江戸時代中期の佐野川市松という女形が衣装に取り入れて大ヒットしたことから、後に 「市松模様」 と呼ばれることとなった。

とまあ、そんなわけで、藍色を使うことで日本らしさを強調しているが、元々は必ずしも日本独特の発想ってわけじゃない。しかしそのことがかえって、オリンピックという国際大会のエンブレムとしてほどよく馴染むということになるのだろう。いわく言いがたいほどほどのところがいいってわけだ。

ただ、このデザインに関しては 「地味すぎる」 とか 「躍動感がない」 とかいう批判もあったらしい。まあ、そう言われてみれば確かにそんな気もする。少なくともダイナミックという感じはしない。

20160426_204238しかし私は毎日新聞の紙面の写真で、「あれ、角度によっては結構ダイナミックじゃん!」 と思ってしまった。エンブレム発表式で、作者の野老朝雄氏と作品を斜め下から煽って撮った写真の印象である。パラリンピックのデザインが、斜め下から見たためにデフォルメされて映っており、それがかなりダイナミックに見えちゃったのだ。(写真は毎日新聞より)

「これ、市松模様を変形したんだから、いっそのこともう一歩の変形を加えて、斜めにしちゃったらよかったのに!」 と思ってしまったのである。まあ、デザインというのは好きずきだから、「斜めじゃダメじゃん!」 という人もいるだろうが。

試しに妻に、「少なくともパラリンピックのエンブレムは、斜めにしちゃった方が雰囲気いいと思わない?」 と聞いてみると、「う〜ん、そうかもね」 と言っていた。

デザインの世界って、なかなか面白いものと思った次第である。

|

« 地震予知というもの | トップページ | 蛙と環境 2 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42004/63541304

この記事へのトラックバック一覧です: 東京オリンピックのデザインをダイナミックにするには:

« 地震予知というもの | トップページ | 蛙と環境 2 »