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2016/12/23

飛び火を消せ! — 糸魚川の大火の教訓

昨日の夕方過ぎにちらりとテレビをみると、新潟県糸魚川市で大変な火災が発生し、延焼中だというニュースが流れた。おりしも南風が強まって我が家の窓ガラスもガタガタ音を立てていたので、「こりゃ、大変だ」 と思った。40年前に故郷で起きた 「酒田大火」 を思い出してしまった。

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酒田大火のことは、6年前にこのブログでも書いた (参照)。強風に煽られてまたたくうちに燃え広がったという点が、今回と共通している。あの時、私は実家を離れて東京で暮らしていたが、火元から一直線の風下が私の実家だったので、まんじりともせずにテレビ・ニュースに見入っていた。

今回も、糸魚川出身で自宅から離れて暮らす人は心配でたまらなかったろう。その意味でも、テレビ・ニュースはしっかり情報を提供すべきなのだが、酒田大火の時に比べるとずいぶん素っ気ない報道に思われた。あの時と比較すれば規模が小さいとはいえ、情報を欲する人にとってみれば、地図上のどこまで燃え広がっているのかという報道はとても重要だ。

Twitter などをみても、現地からのレポートは驚くほど少なく、遠くから心配している声の方が圧倒的に多い。北陸の地方都市だけに高齢者の比率が高く、スマホでバシバシ現場情報を発信できる人というのは少ないのだろう。

さて、今回の大火では飛び火による延焼を防ぐことが重要という点が、とても大きな教訓になったと思う。

酒田大火のケースでは、火元と私の実家の間に新井田川 (にいだがわ) という川が流れていたおかげで、そこで延焼は止まった。それでも実家の周辺では拳骨よりも大きな火の粉が飛んでくるので、多くの人が一晩中屋根の上に登り、ホースで散水して飛び火による延焼を防いでいたそうだ。屋外にいると熱風がひどく、多くの人が低温火傷になって頬を赤く腫らしていた。

今回の糸魚川市の火災でも、風で飛んだ火の粉から燃え広がり、いくつかの離れた地点で火の手が上がったもののようだ。最初の 1時間は火元付近のみが燃えていたが、その 30分後には飛び火により、離れたところで火の手が上がったとの証言が、実際に報告されている。

ということは、強風時の火災では風下での早めの自主的警戒を呼びかけることが必要なのではなかろうか。40年前の酒田でやっていたように、避難しなければならない状態になる前に、屋根に登ってホースで散水し、飛んでくる火の粉を消すことなどが考えられる。

酒田大火の場合は夜だったので、飛んでくる火の粉がことさら赤く大きく目立ち、誰に言われなくても消さなければならないという意識になったのだろう。今回の糸魚川の大火は昼間だったので、そこに意識が行かなかったかもしれない。また消防による水の大量使用で水圧が下がることも考えられ、どこまで有効かはやってみなけれがわからないが、少なくとも一つの教訓ではあるだろう。

秋から冬にかけての北陸・東北の日本海側というのは、今でも強風による大規模火災の危険性が高いことが改めて立証されたことになり、改めて防災の検討が必要になる。

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