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2018/05/13

茶色に着色してあれば、アイスクリームとは思われなかった

今月 5日の 「排泄物のシンボリズム」 という記事で、「外国人に巻きグソの概念はあるのか調べた」 という、「オモコロ」 というサイトの記事について触れた。オモコロの記事では、例の 「巻きグソ」 の絵を見せたところ、欧米人のほとんどが 「アイスクリームだろ」 と答えたという結果が紹介されていたのである。

しかしそれに関しては、「ブラウンに着色でもしてあれば、また別の反応があったのだろうが……」 と書いておいた。「オモコロ」 の記事で使われたのは、単なるモノクロの線画で、肝心の 「ブツ」 も無着色で白いままだったから、「アイスクリーム」 にしか見えなかったということが考えられるのである。

そして今回、”logmi" というサイトの 「人間の排泄物は肥料として使用できるか?」 という記事を見て、「あの絵が茶色かったら、ちゃんと 『ウンコ』 と思ってもらえたはず」 と確信した。

なにしろこの記事の元ネタのプレゼンを行った Hank Green さんという方の "What Happens If You Use Your Feces as Fertilizer?" (あなたの排泄物を肥料として使ったらどうなるか?) というタイトルの YouTube 動画 (上の画像をクリックすると、動画がスタートする) のしょっぱなに、ちゃんと茶色に着色された絵が、"human poop" (人間のうんち) の象徴として採用されているのである。動かぬ証拠だ。いや、動画だから動いちゃうけど。

それにしても、上述の私の記事に 山辺響さんが 「人糞を肥料として使うのは東アジア地域を除くと一般的ではない、と解説されていました」 とコメントしてくださっていることからもうかがわれるように、西欧では、人間のウンコを肥料とすることがものすごく 「意外なこと」 と思われているようなのである。東アジアの人間としては、その方がよっぽど 「意外」 なのだが。

ちなみに、Hank Green 氏のプレゼンでも、人糞を肥料として用いるには、「病原菌と寄生虫が死んでいることを確認する必要があります」 とされている。理論上では、伝統的な堆肥化のプロセスで温度が 71℃ にまで上昇し、病原菌や寄生虫の卵も死んでしまうことになっているが、実際には昔は寄生虫が大きな問題になっていたから、完全にクリアすることは困難だったようなのだ。

とはいえ、現在の技術をもってすれば、安全なバイオ肥料として使うことは充分可能なので、変な化学肥料よりはずっといいはずなのだが、最後にクリアすべきなのは、「ウンコで育てた作物を食べるなんて、やだぁ」 なんていう情緒的な問題なのだろうね。その意味でも、5日の私の記事で強調した 「高度なシンボライゼーション」 というプロセスが必須と痛感するのである。

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