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2019/01/10

酒と脳の記憶に関する甘美な考察

本日付の Gigazine に 「アルコールが脳の記憶に影響するためアルコール中毒が生じている可能性」 というニュースがある。

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「確かに、飲み過ぎて記憶が飛んじゃうってこと、あるもんなあ」 と思いながら記事を読み進んだが、結局内容はよくわからなかった。言い訳をすれば、私の読解力が足りなかったわけじゃなく、この研究自体が途中段階にあるために、結論的なことまでは解明されていないということのようなのである。

イリノイ大学のチームによって行われたこの研究では、報酬や回避の記憶を作り出すときに出される信号の仕組みが基本的に人間と同様であるキイロショウジョウバエというハエを使って実験が行われたという。へえ、人間って、そのあたりの心理メカニズムはハエと同じなのか。

その結果、ハエがアルコールを好む原因が、ドーパミン受容体 (D2 様受容体) の発現に関わるシグナル伝達に影響を与える 「Notch たんぱく質」 にあることが判明したという。その たんぱく質が働くことで 「悪い記憶よりも良い記憶の方が保持されやすくなるのではないか」 とみられているようなのだ。

ということは、大酒を飲むことで 「都合のいい甘美な記憶が優先的に残り、否定的教訓につながる苦い記憶は忘れてしまいがち」 になるってことなんじゃないかと、私は自分なりの暫定的翻訳で解釈している。「酒に逃避する」 って、脳内のこうしたメカニズムで引き起こされる傾向なのかもしれないね。

酒と記憶という問題に関しては、同じ Gigazine の 昨年 10月 3日付の 「アルコールの飲み過ぎによって 『記憶が飛ぶ』 現象はなぜ起こるのか?」 という記事で報じられており、「飲酒による記憶障害は、記録用テープの途中が切れてしまうようなものです」 と説明されている。「なんだ、そんなことは昔から体験的にわかってたよ」 と言うほかない。

もう一つ、酒と認知症の関連についても、昨年 8月 3日付で 「中年期に 『お酒を飲まなかった人』 は認知症リスクが 『高い』 という研究結果」 という記事で触れられている。

この記事によると、中年期にまったく酒を飲まなかった人の認知症発生リスクは、普通に飲んでいた人より 45%も高いというのである。これは酒をまったく飲まなかった場合に、心血管疾患のリスクが高かったことによるとみられているらしい。

ただし飲めば飲んだで、飲酒量に正比例してリスクが高まり、「週あたりのアルコール消費量が 7ユニット増加するごとに認知症リスクが 17%増加した」 と報じられている。この場合の 「1ユニット」 とは、酒に含まれる純粋なアルコール 10ml を指す。

要するに 「お酒はほどほどに」 ということのようなのだ。この結論もまた、当たり前すぎて拍子抜けである。人間は神代の昔から酒を飲みつけているので、「酒との付き合い方」 は別に学問的研究によらなくても、経験則としてわかっていることが多いようなのだね。

ちなみに私は、最近ではめっきり酒量が減ったが、2000年代の初め頃まで (まさに中年期) は、酒を飲みながらブログを更新することもしょっちゅうだった (参照)。ただ、ブログ更新しながらということは、それほど大酒を煽っていたわけじゃないので、認知症リスクはさほど大きくないと思っていてもいいかもしれないね。人生、何が幸いするかわからない。

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コメント

へえへえ。
酒は適量。
ありがとうございます。
学者さん、お医者さんの仰ることごもっとも。

地元に帰って3年経ち、仲間内で飲む何回かは「そこで飲んだことは覚えているけど、何しゃべったか(歌ったか)は、記憶がおぼろで…。」ってことも許してください!

でもね、以前の経験で、会社や関係者の方々に随行する宴会の際、「どうも本日はありがとうございました!」の去り際のご挨拶から最寄り駅に帰着するまで、ちゃんと覚えているんです、ハイ。

先に何度も無礼を働いておりますが、「なんかコイツ酔っ払ってコメントしてない?」路線は変更しておりませんので、素面とそうでない場合とございますが、ご容赦ください。


ところで、「普通に酒を飲む」って言う「普通」は、お医者の言う線引きが普通なのでしょうか?
いやぁ、「その普通」には到底従えませんので、今後益々、ご容赦ください。

投稿: 乙痴庵 | 2019/01/10 20:45

乙痴庵 さん:

「普通に飲む」 というのは、「楽しくご機嫌になって、しかも気分が悪くなるとか、記憶が飛ぶとかまでには至らない」 って程度なのかもしれませんね (^o^)

ただ、「楽しくご機嫌に酔う」 と「嫌なことは忘れられる」 というのは、酒の功徳かもしれませんね。「Notch たんぱく質」様々です。

投稿: tak | 2019/01/10 22:05

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