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2019/08/01

NHK の受診料問題

「N国」効果と言っていいのかどうかわからないが、NHK 受信料についての論議が盛んになっている。確かに私も、NHK の受信料聴取制度はおかしところが満載だと思う。

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最近では東横インの受診料に関する裁判結果が話題になった。19億円以上もの未払い分を支払えとの訴訟の結果、東横インが側の支払い義務が認められたというのである。ホテルの部屋ごとに設置されたテレビについて、それぞれに受診料支払い義務が付きまとうのだそうだ。同じ事業者の同じ建物内のテレビでも、部屋が違えば別の支払い義務が生じるのというのは、なんだかアコギ過ぎる話ではあるよね。

もっとも、ホテル内に 100台のテレビがあれば 100台分払えというわけではなく、2009年からは全てのテレビを契約すれば 2台目からは受信料が半額になるという措置を講じていて、多数のテレビを設置していても受信料総額はほぼ半額になる。東横インは既にきちんと契約しているが、今回の請求分は 2009年以前の金額なのだそうだ。

ただ、いくら 「2台目からは半額」とは言っても、アコギ過ぎという印象はそれほど変わらない。「とにかく取れるところからは取りまくる」という姿勢が目立ちすぎる。

ここで問題になるのは、NHK が「公共放送」ということだ。「国営放送」とは違って、国からの独立性は、一応謳われているわけだが、一方で NHK の予算決定には国会のチェックが入る。つまり NHK としては与党の意向に逆らえない構造があるわけだ。建前としては「不偏不党、中立」を謳っても、「NHK って、結局のところは体制側だよね」という印象が付きまとう。

しかしながら政治的立場がちょっと違うと、そうとも限らない。右翼側には「NHK は左翼に牛耳られている」などと騒ぐ人がいくらでもいて、Twitter などでもそんなような書き込みが後を絶たない。昨日の記事で取り上げた昨年の丸山議員の「いい子ぶりっ子」tweet も、そうした「NHK の偏向報道」という書き込みの一環としてのスレッドで書かれたもののようなのだ。

とにかく、NHK というところは「本音と建前」が違いすぎるし、その建前にもブレがあって、概ねは体制的なのだが、内部でせめぎ合いがあるらしく、時として妙に左翼的な姿勢を見せたりもする。実際にはちっとも「不偏不党」じゃないのだが、「公共放送」という建前は堅持しなければならない。なにしろ受診料が入らないと職員に給料も払えないのだから、もうゴチャゴチャである。

端的に言えば、NHK の受診料コンセプトは「テレビは一家に一台」がフツーのことだった時代から時代即応に進化していないからこんなことになるのだ。ラジオは何台あっても受診料がかからないが、テレビだと台数分だけ払わなければならないというのは、どう見ても時代錯誤である。

今や「一家に 2〜3台のテレビ」なんて珍しくないし、さらにワンセグ放送を受信するカーナビにも受信料の支払い義務が生じるとの判例が出てしまっている。こんなことで一家に数台分の受信料を要求するというのは、フツーの感覚からかけ離れすぎているだろう。

なるべく早いうちにこうした問題をクリアした制度に移行しないと、NHK 自体が「国民の敵」みたいなことになってしまう。あまりアコギに取り立てず、ある程度「日本的なあなあ運用」を認めてしまうのが最も面倒のない方法だと思うのだが、実際には NHK 自身がそうした「面倒のない方法」からどんどん逸脱してしまっているのが問題だ。これって、ある意味「自殺行為」だよね。

【追記】

らむねさんから 「事実誤認」を指摘するコメントがあったので、追記させていただく。"NHKの受信料は世帯単位なので、1世帯に何台テレビやカーナビやスマホがあっても1軒分の受信料です" ということで、さらに ”「スマホからも受信料を!?」と言われるのは、単身若者世帯(大学生独り暮らしなど)に多い、テレビを持たずスマホのみでワンセグが見れる人から徴収していることです” ということだ。

確かに、私の書き方はそのあたりをごっちゃにしてしまったようで、らむねさんのご指摘に感謝である。

ただ、そうだとしても、あるいはそうであるなら、どうしてホテルなどは「台数分だけ払え」ということになるのだという問題が、必然的に生じる。一般家庭と企業との基準が違いすぎだ。やはりアコギだよね。

 

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コメント

takさん、事実誤認があります。
NHKの受信料は世帯単位なので、1世帯に何台テレビやカーナビやスマホがあっても1軒分の受信料です。
「スマホからも受信料を!?」と言われるのは、単身若者世帯(大学生独り暮らしなど)に多い、テレビを持たずスマホのみでワンセグが見れる人から徴収していることです。

受信料制度そのものは見直しが必要だと思いますけどね。

投稿: らむね | 2019/08/01 23:00

らむね さん:

ありがとうございます。その辺り、半分ごっちゃに考えてました。

1つの家の中で、生計的に独立している息子がワンセグでテレビ見ていると、別個に払えというのは、やっぱりアコギだろうと思ってしまうわけです。

それで、ホテルなどはきっちり台数分だけ払えというのは、理窟が通らないだろうと思います。

投稿: tak | 2019/08/01 23:25

NHKの31年度の予算を見ると、収入が7120億円、支出の中に契約収納費が628億円と言うのがあります。
628億円の中には集金人(契約促進員)の人件費が相当額含まれていると思います。

NHKの契約促進事業を主にやってる会社(ブラックとネット上では認定されてる)の中には上場企業もある程です。契約を一件とると15000円の報奨金が出るようです。25日出勤して一日一軒契約とれば375000/月で決して悪くはない。二件とれば月に75万円。

相手が女性だとなると、もう一押しすれば1万五千円が手に入ると戦意が沸き、しつこく粘るのは身に見えてますね。

私の知人女性が事務所に一人でいたところNHKの集金員が来たそうです。事務所の隅の床に廃棄物としてのテレビだったモノがあるのを見て契約しろと半分脅されて契約させられたそうです。

立花さんはこのような被害者を国民から守ると主張しているようです。

NHKの契約率が100%になったら、NHKはむしろ困るでしょう。現状のように契約率85%程度が彼らに取って一番都合がよい。100%だと数百億の大金が多くの外部委託会社に流れなくなります。その外部委託費のいくらかはマネーロンダリングされて職員の懐へ入るのではないかと想像してしまいます。(あくまで想像です)

スクランブル放送にしても見たい人だけが料金を払うので、契約に携わる業務を外部委託することもなくなり、カネの逆流が止まる。

立花氏はNHKの暗部を動画で実例を流してるようで本当だとすればかなりの衝撃が走ります。NHKが全く反論してないので多分真実でしょう。

議席を獲得したこれからはメディアで頻繁に(NHKから国民を守る党)とアナウンスされるので、これからは戦々恐々でしょう。

投稿: ハマッコー | 2019/08/02 02:21

ホテルと、あと病院もですね。ベッドの数だけテレビがありますから。1部屋に6台あったりしますから大変だろうなと思います(同部屋とはいえ他人・別世帯なので各個請求)。

私は単身住まいで、実はテレビを持っていないのです。そこでNHKの徴収人がたまに来るのですが、「スマホやカーナビでも契約義務があります」とのたまわってきますよwこれを回避するために実はN国党が全国区になる前からそこそこ詳しいのですw(さすがにN国党には投票しませんでしたが、1議席を生かしてそれなりに意味のある活動を期待するぐらいはしております。)
1年に1度はやってきて、こちらが「テレビもワンセグもありません。去年も言いましたけど」というと「あー、そうなんですかあ?すみませーん、記録に残ってなくてえー」だと。
白々しい、そんなわけないだろう嘘コケ、っていつも思いますね。

投稿: らむね | 2019/08/02 12:06

ハマッコー さん:

>事務所の隅の床に廃棄物としてのテレビだったモノがあるのを見て契約しろと半分脅されて契約させられたそうです。

これはひどいですね。ヤクザ同様です。

スクランブル放送にするのがもっとも効率的でしょうが、それをやると実際に契約する世帯はものすごく少ないでしょうね (^o^)

投稿: tak | 2019/08/02 19:59

らむね さん:

受診料徴収というのは、かなりの利権事業のようですね。NHK がスクランブル化に応じないわけだ。

投稿: tak | 2019/08/02 20:00

恐れ入ります。
ごっちゃになるでもう一点。

「受信料と受診料」

失礼いたしました。

投稿: 乙痴庵 | 2019/08/05 08:27

乙痴庵 さん:

それで思い出した、今朝見た Twitter です。(「嗚咽」と「オエッ」)

https://twitter.com/Robson_1915/status/1157646576505851904

投稿: tak | 2019/08/05 08:43

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