外国人にそばを食わせることと、「食の好奇心」
X(Twitter)で T_Toki@戸切地陣屋 さんという方が、「食文化の壁」ということについてコメントしておられる(参照)。結論を先に言ってしまえば、外国人(とりわけ欧州人)にそばを食わせるのは、かなり慎重にならなければならないということだ。
というわけで、今年 2度目の「そばネタ」である(1度目は こちら)。そばの話題となるとマメに反応してしまうことに、我ながら少し驚く。
紹介した tweet は欧州圏の人たちを招いた国際会議で、ホストが参加者たちを地元で評判のそば屋に招いてご馳走したという話を紹介している。結果、「皆一様に箸が進まず、数人はあからさまに不快というか困惑の表情を見せていた」というのである。さもあらん。
私も外国人をそば屋に連れて行った経験は何度かある。ただそれは気を許せる間柄の米国人 1人か 2人を連れ行っただけで、「会議の参加者たち」をまとめて団体で連れて行ったなんてわけじゃない。そんなのはどう見ても「無謀な行為」でしかないからね。
個人的経験からすると、米国人(とくにニューヨーカーとカリフォルニア出身者)は少なくとも欧州人よりはエスニック・フードに柔軟だ。さすがに多民族国家で育っただけに、「食の多様性」への対応が少しはできている。
そばというものについても、きちんと説明すればなんとなく食べてくれて、何人かは「おもしろいヌードル」なんて言い出す。実際に私が食わしてやったのをきっかけに「そば好き」になってしまった米国人もいる。
しかし欧州人はそうは行かない。中には抵抗なく食べてくれる柔軟なのもいるかもしれないが、彼らの多くは「食」に関して保守的である。自分の馴染んだ食文化以外は「野蛮」と決めつけているんじゃないかと思うほどだ。
そうした連中に「もてなし」のつもりで、「すすって食う」なんてモノを食わせたりしたら、確実に失敗に終わる。意識的には「そば好き」になったつもりの米国人でさえ、「すする」という食べ方は潜在意識が邪魔してできない場合が多い(参照)ほどだから。
「食文化の壁」というのは、確実に存在するのである。ただ少なからぬ日本人は「食の好奇心」が旺盛で、エスニック・フードを食うのにあまり抵抗がない。こうした特質を「知的好奇心」にまで拡大すればかなりの成果が期待できると思うのだが、それはなかなか難しいみたいだね。
「食」と「知」の間には、深い溝があるのだろうか。


























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