「新 1万円札は祝儀に不適切」という驚きの新マナー
誰が言い出したのか知らないが、「新 1万円札は結婚式の祝儀に適さない」ということになっているらしい(参照)。肖像に使われている渋沢栄一は愛人を妻と同居させるなどしていたため、「不貞を連想させる」として、結婚式の祝儀には福沢諭吉の旧札を使うのが「マナー」だというのである。
あまりの馬鹿馬鹿しさに「そんなことはよっぽどのヒマ人しか気にしないだろうよ」と思ったのだが、記事はさらに続いてこんな驚くべき展開となる。
式場探しサービスを行う会社による調査では、渋沢栄一の新紙幣をご祝儀に使うことに対して、およそ 3割もの人がマナー違反だと感じているという驚きの結果になりました。
「はあ !?」である。いやはや、世の中のおよそ 3割は「よっぽどのヒマ人」のようなのだ。
こんなような話から思い出してしまったのが、「謎ルール」というヤツである。中でも学校というところはこの「謎ルール」の宝庫で、昨年 2月には "雪が降っても「ジャンパー着るな」の指導に呆れた" という記事を書いたことがある。
広島市内で雪が降って気温が氷点下 4.3℃ まで下がった日に、ジャンパーを着て登校した小学生が校門で見張っていた教師にそのジャンパーを脱がされ、風邪を引いてしまったという話である。校門で見張っていた教師は「よっぽどのヒマ人」というだけでなく、「頭までおかしいヤツ」である。
幼稚園、保育園というところも謎ルールに溢れているようで、"驚愕の実例 幼稚園・保育園の「謎ルール」 約半数の先輩ママたちが「ある」と回答" というページにはこんなようなのが載っている(これだけではなく、もっといろいろある)。
- 手作り信仰がある。ランチョンマットとか巾着は市販品がダメなど。手作りにすることで子どもが大事に使うだろうというのが理由。
- 支払い関係が銀行支払いとかでなく、現金を子どもに預けて渡すスタイル。
- お弁当のごはんは白米で平盛り(おにぎり不可)。お箸のみOK(補助箸やスプーン、フォーク不可)。
- 先生によって「海苔はパラパラしてはダメ、巻いて食べろ」「パンはちぎって食べない」「納豆はごはんにかけない」など給食に厳しいルールがあるらしい。
さらに職場にだって少なくないというのだから厄介である。こちらのページに職場のくだらない謎ルールの数々が漫画形式で山ほど紹介してあるのだが、一人でランチに行くのはダメという会社もあるらしい(参照)から、天を仰いでしまう。
要するにこうした「謎ルール」は日本中にあるということで、これはとりもなおさず日本中に「よっぽどのヒマ人」が存在する証左である。放っておくと今回の記事の「祝儀に包む渋沢栄一関連」みたいなのがどんどん増えていってしまいそうで、考えるだに恐ろしい。
ただ、将来的に流通する紙幣が新紙幣ばかりになって福沢諭吉の 1万円札が手に入らなくなったら、樋口一葉の 5千円札を包むことにすれば結構な節約になる。
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