2025年1月21日

コーヒー粕をどう処分するか?

はてなアンテナで「コーヒー粕は下水へ(脱炭素の取組) 黒部市」というリンクを見つけて、早速クリックしてみた。行った先は富山県黒部市のホームページの中にある「コーヒー粕は下水へ(脱炭素の取組)」という見出しの記事である。

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まず注意しなければならないのは、これは黒部市に限った話だということである。黒部市には通常の下水処理施設に加え、処理施設から出た「下水汚泥」を乾燥や発電エネルギーに変えるエコシステム「黒部市バイオマスエネルギー利活用施設」があるので、下水中のコーヒー粕を有効利用できるのだそうだ。

「へぇ!」である。そんなことができるのだね。

ちなみに我が家では、コーヒー粕は庭に撒いて雑草防止に役立てている。完全に雑草が生えなくなるというわけじゃないが多少は効果があるようなので、黒部市に移転しようとまでは思わずに済んでいる。

Kuradashi というサイトの「コーヒーかすを捨てていませんか?環境にやさしいアップサイクルのすすめ」というページを読んでみると、コーヒー粕にはその他にもいろいろな利用法があるようだ。

産業ベースではバイオマス肥料の原料にすることもできるようだが、家庭ペースでは消臭剤として優れた効果を発揮するようだ。ただ我が家ではとくに悪臭発生源なんてないから、これまで通り庭の雑草防止に使うことにしよう。

 

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2025年1月20日

トイレットペーパーの幅が狭く、長さも短くなった

我が家のトイレットペーパーは、前はクロネコヤマトの「特選市場」ブランドのものを使っていたが(参照)、最近は大型量販店ジョイフル本田のオリジナルブランドのものを使っている。写真の下段中央のものだ。「芯なし」という点では共通している。

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このトイレットペーパー、昨年か一昨年頃に幅が狭くなり、そのためパッケージも少しだけ小さくなった。私としては「まあ、この時代だから値上げされるよりはマシか」と思っていた。ほかのブランドのトイレットペーパーも、ほとんど幅が狭くなったように見えたしね。

ところが最近、1ロールを使い終わるのが妙に早くなったような気がする。サイトの画像を見るとサイズは「幅 107mm×長さ 150m」ということになっていて、前はどうだったか確かめようがないが、おそらく少し短くなっているんじゃあるまいか。

試しに「トイレットペーパー 長さ 短くなった」とのキーワードでググってみると、かなり多くの人がいろいろなブランドのものでこのことに気付いているようだ。しかも早い書き込みだと 2021年の 2月というのもあるから、ジョイフル本田はつい最近まで持ちこたえてくれていたようなのである。

ペーパーの幅が狭くなったことに関しては、原料となる再生古紙の不足という理由があるようだが(参照)、長さが短くなったというのは明らかに実質的値上げと言っていいのだろう。

近頃はいろいろな分野で世知辛くなっているようだ。

 

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2025年1月19日

フジテレビって、昔からチャラチャラしてたからなあ

連日ニュースを賑わせている「フジテレビ/中居問題」だが、この件に関しては、私は当初さっぱり理解していなかった。この種の話にあまり興味もなかったしね。

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「元ジャニーズの中居なんちゃらがかなり際どいセクハラ的な問題起こして、やたら多額の『解決金』払ったって話に、どうしてフジテレビが出てくるの?」なんて思っていたわけだ。ところがこの話、芸能面からはみ出して社会面のニュースになってしまったせいで、私も多少は読んでみたのである。

それで、この問題とフジテレビの関係が多少は見えてきた。中居なんちゃらが「解決金」を支払った相手はフジテレビの女子アナらしく、そのアテンドをしたのがフジテレビ編成部の人間だった(フジテレビは一応否定しているが)というのが真相のようなのだね。なるほど。

私は社会に出て初めて入社したのが小さな広告代理店で、その後いろいろあってバブル全盛期には外資系団体の広報宣伝部なんてところでメシを食っていた。そのためどっぷり浸かっていたわけではないが、あの業界にはチョコチョコ関係していた。

そしてさらに今世紀に入ってからはしばらく、バブルで名を馳せた「ウォーターフロント(お台場)」の先にある有明なんてところまで 2時間かけて通っていたこともあった。通勤電車の「ゆりかもめ」の車窓からあのフジテレビの妙ちくりんな建物を毎日眺めていたのである。

そういえばそれって、このブログを書き始めた頃(参照)のことである。思えば長い時間が経ったものなのだね。

そんなわけで私は個人的印象として、「フジテレビの人間って、昔から業界で一番チャラチャラしたイメージが濃かったなあ」という思いを抱いてしまっている。今回の事件にしても「おおいにあり得る」なんて思ってしまうわけだ。

詳しいことはさっぱりわからないので、これ以上のことは言わないが、大手クライアントが続々とフジテレビの CM を差し控えることになったというのだから、裏ではかなりのことがわかってるんだろうね。以上、おしまい。

 

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2025年1月18日

「御中」にするために、定規を使って「行」を消すって?

X(Twitter)に、かしみやです さんが返信の際に「行」を消して「御中」に書き換えるのを忘れそうになったという tweet をしている(参照)。これって「下らない形式主義」と批判する向きもあるが、私としては「日本の(面倒だが)美しき伝統」と認めるにやぶさかではない。

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ただ、かしみやです さんご本人の「二重線を定規で引いてないのはごめんなさいって感じ」というコメントには「はぁ!?」と驚いてしまった(参照)。最近は「行」を消すのに定規で線を引かなければならないなんて言ってるやつがいるのか?

コメントを辿ってみると、確かにいるのだね。それは上の画像に加えてある。

いつからそんな下らないことが言われるようになったのか知らないが、ここではっきり「馬鹿馬鹿しい」と言っておく。このくらい、毛筆で書くのに定規なんか使ったらとんでもないことになると気付けば、明らかなことだ。

それよりも、"「御中」の代わりに「want you」って書いて出したことあったな" (参照)というジョークコメントには笑わせていただいた(米国発音の私としては "won't you" の方を採用したいけどね)。それと、下のやつ。

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ここまでジョークで対応できる人がいるってことは、世の中まだまだ捨てたものじゃない。

 

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2025年1月17日

共産党委員長はうなぎを食べるらしいが、私は食べない

共産党の政治資金収支報告書(令和 5年分)に記載されたうなぎ料理店への党費支出を巡り、党員、支持者らが X(旧ツイッター)上で激論を交わしているんだそうだ(参照)。田村委員長は「私も食べる」と言ってるらしいが、私はこのブログで何度も書いてるように、うなぎは食べない。

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共産党うなぎ騒動のきっかけは、同党の斉藤優子目黒区議が昨年末に自らの X(Twitter)で自民党の高額会食を批判したことだという。これに対し、かつて共産支持者だったという人物が今月14日に「共産党も外でうなぎを食べたりと会食費を使っている」と批判したことで火が付いてしまったようだ。

共産党の政治資金収支報告書(令和5年分)にもうなぎ料理店への党費支出が記載されていることがわかり、ちょっと「やぶ蛇」気味になってしまっているらしい。 これに対して斉藤区議が「共産党はうなぎを食べたりしてはいけないと言いたいのか」と苦し紛れの子供じみた対応をした。

ここからは「うなぎはブルジョアの食事だ」「共産主義思想に反している」なんて発言まで出て、こんなような 馬鹿馬鹿しい展開になっているらしい。今どきそんなくだらないことを言ってるから、選挙の度に票が減る一方なんだろう。

ちなみに私が「うなぎを食べない」のは「ブルジョア的」とかいう前世紀的文脈とは全然関係なく、「生物多様性」の視点による今世紀的な理由からだ。それに付いては 10年以上前から複数本の記事を書いていて、最も解りやすいのは、2018年 1月 20日付の「ウナギは食べないんだもんね 」という記事だ。

この記事は HUFFPOST の "このままでは絶滅?  「うなぎ」の危機に私たち日本人ができること" という記事に反応したもので、次のように書いている。

要するに、絶滅に瀕したウナギを守るには、我々日本人がウナギを食わないようにすればいい。少なくとも食う量を減らせばいいという、当然のことを述べた記事なのである。(中略)

私は結構前から、ウナギに関しては明確に「食わないことにする」と宣言している。代表的な記事だけを挙げても、こんな具合だ。

当面、ウナギとマグロは食わないことにする (2013.6.14)
「ウナギとマグロは食わないことにする」 ということについて(2013.8.3)
ウナギを食うのは早めに諦める方がいい (2016.9.26)

というわけで、生物多様性を重視したい方には「うなぎなんか食べなくても楽しく生きていけるもんね」という路線で行くことをオススメしたい。共産党の方々は今世紀的視点にはほとんど興味がないようだが。

 

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2025年1月16日

日本では自民党以外を支持しても「見返り」がないから

NHK が 1月 14日付で "政党支持率「特に支持している政党はない」37.8% NHK世論調査" という記事を報じている。支持政党のトップはいつもの通り自民党で 30.5%。あとは全部 1ケタかそれ以下で、最多回答が「特になし」の 37.8% というのもいつもの通り。

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思うに、国民の意識にある「政党支持」というのは、「見返りが期待できる」ということなんじゃなかろうか。とくに自民党支持者に関しては、そうした意識が大きく、大小零細までの企業経営者、農業従事者などは、自民党政権が続く限り多かれ少なかれ恩恵を受けることができると信じている。

ところが自民党以外の政党というのは、支持したからといって大した見返りが期待できない。せいぜい「自民一強」では具合が悪いと思う層が、対抗勢力を形成したいという意識で野党に票を投じているだけだ。

というわけで日本の有権者は、ほぼ 3分の 1 が「自民党と利害が一致する人たち」で、それ以外の 3分の2 は「どの政党を支持しても得にならない人たち」ということになる。彼らの多くは「政治から見放されてる」と感じているので、当然ながら自分も政治を見放すわけだ。

その昔は社会党というのが労働者の利益を代表するみたいに言われていたが、結局のところイデオロギーの方が勝っていたので分裂消滅してしまった。そのさらに昔、「保守合同」(1955年)で自由党と民主党が合同して今の自民党になったわけだが、こっちの方はしっかりと続いている。

やっぱりイデオロギーより利害の方が現実的に強いってことが如実に証明されている。早く言ってしまえば、日本の政治がまともになるためには、自民党以外に「有権者に現実的な利益を誘導できる政党」が生まれなければならないってことだ。

取りあえず立民か国民のどちらか、あるいは両方が、英国のトニー・ブレア以後の労働党のように都市労働者に利益を与えられる現実的なプログラムを打ち出すことができれば、日本の政治ももっと争点が明確になって活性化するだろうにと思うのだが、彼らにそんな才覚はなさそうだしね。

あるいは、今後ますます増えて行く「老人」の生活を向上させるプログラムを打ち出す「老人党」(「シニア党」でもいいけど)みたいなのができちゃったりして。

 

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2025年1月15日

さすが Apple! トランプの圧力を押し返す

BBC NEWS Japan が「米アップル取締役会、多様性プログラム廃止案への反対を株主に呼びかけ」というニュースを伝えている。Facebook や McDonald's、X(旧 Twitter)などが軒並みトランプにすり寄って多様性プログラムを後退、廃止させている(参照)中で、Apple はさすがである。

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そもそも「多様性プログラム」というのは一般には "DEI" と称されていて、 "diversity, equity, and inclusion"(多様性、社会的公平性、包括性)を推進するものである。具体的には、Wikipedia に次のように記されている(参照)。

すべての人々、特に歴史的に過小評価されてきたグループアイデンティティ障害に基づいて差別を受けてきたグループのフェアな扱いと完全な参加を促進するための組織的なフレームワークである。

トランプの言動からは白人至上主義の考えが如実に感じられ、既にいろいろな分野でそうした圧力が目立ち始めている。記事によれば、Apple にも米保守系団体の「全国公共政策研究センター(NCPPR) 」から DEI 関連の方針廃止を求める提案書が送られているらしい。

少なからぬ企業がそうした圧力に屈している中で、Apple の取締役会は、自社には「適切な抑制と均衡(チェック・アンド・バランス)があるので NCPPR の要求は不要である」との態度を表明している。毅然たるものだ。

実際には Apple が NCPPRの提案にどう対応するかは、来月 25日に開かれる年次株主総会での投票で決定されるが、取締役会は投資家らに多様性プログラム廃止の提案には反対するよう、既に文書で呼びかけている。さすが Apple !

iMac、Macbook、iPhone、Apple Watch などの愛用者としては、誇りさえ感じるニュースである。

ちなみにこのニュースの見出しは、日本語版のもってまわったややこしい表現より BBC NEWS のオリジナル版の方がずっといいよね。"Apple pushes back on call to end diversity programme" (Apple が多様性プログラム廃止の要請を押し返す)というのだから。

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というわけで、当サイトとしても見出しで英語版の方の精神を踏襲させていただいた。

 

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2025年1月14日

我が故郷 酒田の「無印良品」が店舗移転なんだそうで

我が故郷、庄内の身近な動向を伝える「ショーナイツゥ!!」に "酒田市中町モールの「無印良品酒田 POP-UP STORE」がいろは蔵パークへの移転に伴って閉店。休業期間あるため注意!" という記事があるのを見つけた。2月 16日から 1ヶ月以上の休業期間が生じてしまうらしい。

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まずは無印良品がどうのこうのよりも、酒田の街の積雪に見入ってしまった。車道はほとんど除雪してあるが、舗道はなかなかのものである。雪に慣れない人は、歩くのもこわごわだろう。

このあたりは昔から酒田の中心街なのだが、雪の止み間なのに歩く人がほとんど見えないというのは淋しい。最近はクルマ社会なので、駐車場が十分に整備された郊外の方が人が集まりやすいのだろう。

無印良品の件では、店舗正面の貼り紙による知らせによれば、3月 27日より開店するという無印良品新店舗は山居倉庫の向かいになるらしい。あの辺りが新しい中心街になってしまうのだろうか。

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いずれにしても両親が死んでしまって以来、酒田に帰る機会が減った上に、コロナ騒ぎでさらに縁遠くなってしまった感がある。そのうちゆっくりと帰郷してみたいが、いずれにしても無印良品の新店舗が開店して暖かくなってからだ。

 

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2025年1月13日

毎日新聞の大阪万博の記事、写真が悪意たっぷり

毎日新聞が昨日付で "開幕まで3カ月の大阪・関西万博 パビリオン「完成」はわずか3カ国" という記事を報じている。参加国が自前で運営するパビリオンの建設が遅れていて、47カ国のうち 3カ国しか「完成」させておらず、内装などの工事が間に合わない事態が予想されているんだそうだ。

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当初からの話だがこの万博、大阪府と大阪市以外はあまり「身が入ってない」という印象が強い。「想定では今年1月中旬には、全ての海外パビリオンで内装・展示を含めた工事が完了しているはずだった」のだが、実際に完成しているのはアイルランド、韓国、フィリピンの3カ国のみなんだそうだ。

SNS で言われていることを集約すると、「大阪万博を楽しみにしろというが、何を楽しみにすればいいのか、内容がさっぱり伝わってこない」なんてことになる。代表的なのがこの tweet だが、まさにその通りと言っていい。

伝える内容がない上に、肝心のハードウェアが「駆け込みの間に合わせ」ばっかりになりそうというのでは、「外側も内側も面白くなさそう」と思ってしまうのも無理もないよね。

しかもこの毎日新聞で「建設が進む2025大阪・関西万博会場」(進んでないけど)として紹介されている写真 8枚が、タイトルに使われた上の 1枚も含めてどれも「悪意たっぷり」と言いたくなるほど裏淋しさの漂う情景ばかりなのだ。実際に見ればよくわかる。

こんなの見せられると、「本当に大丈夫か?」と思っていた人たちまで「大丈夫そうじゃないなあ」と思ってしまうよね。

 

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2025年1月12日

イグ・ノーベル賞をもらうのも、なかなか大変なのだね

時事通信に "海外では不名誉? 38歳教授が見た「イグ・ノーベル賞」◆赤子救う「お尻呼吸」、MIT で喝采" という記事がある。2024年度のイグ・ノーベル賞を受賞した東京科学大の武部貴則教授へのインタビューだが、この賞についてこれまで知らなかった情報満載でとてもおもしろい。

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武部教授の率いる究チームが行った「「哺乳類はお尻から酸素を取り込める」という研究はリンク先の記事を見てもらえばわかるように、「呼吸不全になったブタやマウスの腸に酸素を送り込むと酸欠状態が改善する」ことから、呼吸不全の人間の赤ん坊を救うことにも通じるものだ。

これについて昨年 3月に主催者側から「イグ・ノーベル賞に選ばれる可能性が高い。受けますか」とのメールが届いたのだそうだ。教授はこのメールを冷静に受け止めつつも、当初はちょっとした迷いもあったという。

というのは、この賞は日本では肯定的に受け止められているが、海外では「おふざけ過ぎて不名誉」とする研究者もいるからだ。しかし教授は最終的に「人々を笑わせることができたら、考えるきっかけができる」というこの賞の創設意図を尊重して受賞を快諾した。

今回この記事で初めて知ったのは、賞金がハイパーインフレで廃止に追い込まれた「10兆ジンバブエ・ドル札」(上の画像の左上、左中)で、賞状はペラペラのコピー用紙ということだ。さらに授賞式出席のための旅費、宿泊費は、全て自己負担というのだから、まさに「冗談ポイよ」のレベルである。

それでも、武部教授は「サイエンスの面白さや魅力、そしてこの研究を一般の人たちにも知ってもらうきっかけになり、受賞できて良かった」と話しているというのだから、志が高い上にジョークもわかるということだ。

おもしろいのは受賞記念のスピーチは必ず聴衆の笑いを取るものでなければならないとされていることで、さらに制限時間の 1分を過ぎたところで、観客席から登場したタイムキーパー役の少女が「もうやめて!飽きたわ!」と遮るという演出まである(上の画像の左下)というのだ。なかなか念が入っている。

つまりジョークの効いた話で制限時間を少々オーバーし、その後のアクションまで考えておく必要があるってことで、武部教授はこうしたハードルを見事にクリアしたようだ。それは冒頭で紹介した記事を読んでもらえばよくわかる。

こうした記事に接すると、日本人、なかなか捨てたものじゃないと、嬉しくなってしまうよね。

 

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2025年1月11日

50年近く前に禁煙したのは「贖罪意識」からだった

ゴミ収集作業員としての方が有名なんじゃないかとも思われているマシンガンズ滝沢が、またしても重要な tweet をしてくれている。「タバコは缶に入れないで灰皿にお願いします」というものだ。これやられると、缶がリサイクル資源として活用できなくなるんだそうだ。

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缶ビールを飲み干して灰皿代わりに使うのは昔からよく見かけるが、これってスチール缶とアルミ缶の選別ができなくなる原因になるらしい。「選別機でスチール缶なら、タバコの重みで磁石に付かなく、アルミであれば重くて磁選機で反応しなくなります」というのである。

半世紀近くノンスモーカーを続けている私は、そんなことはちっとも知らず、やっぱりタバコなんて止めた方がいいと改めて思うのだった。ただでさえ世間に迷惑だし火災の原因としてまで挙げられているのだから、その上リサイクルの邪魔までしちゃいけない。

私がタバコを止めたのは 1976年の酒田大火がきっかけだったというのは前にもチラッと書いた(参照)が、それについて詳しくは一度も書いていないような気がする。いい機会だから、ちょっと書いてみよう。

私は 17歳頃からタバコを吸い始め、大学に入学した 18歳頃にはハイライトを 1日 30本ぐらい吸うという結構なヘビー・スモーカーになっていた(もう時効ね)。そして 24歳の秋に起きたのが、あの酒田大火だったのである(これに関しては、こちら で書いている)。

高校時代にブイブイいわせていた故郷の街並みが次々と炎に焼け落ちて行くのをテレビ画面で見るのは、本当にショックだった。しかも火元となったのは、高校時代に月に 2〜3度は通っていた思い入れたっぷりの素晴らしい映画館、グリーンハウス(参照 1参照 2)だというじゃないか。

それを知った途端、私はほとんど贖罪のような意識で「タバコを止めよう」と決意し、ポケットに残っていたハイライトをゴミ箱に捨てたのだった。

1970年代というのは、禁煙意識なんてほとんど高まっていなかった。名画座の客席はタバコの煙がもうもうと上がり、座席はタバコで焼けた穴だらけだった。その中でタバコを止めたのは、よく言われる「健康のため」なんてこととは無縁で、まさに「贖罪意識」からとしか言いようがない。

ただ、止めてから 2日目までは思いのほか平穏に過ぎたが、3日目ぐらいからが大変だった。猛烈な禁断症状が襲ってきたのである。私は口先だけの喫煙ではなく、きっちり肺まで煙を吸い込んでいたので、本当に胸をかきむしって悶えるほどの苦しさだったのを覚えている。

夜になるとベッドでヒイヒイ言いながら禁断症状に耐えつつ、「タバコって、本当に毒なのだな」と痛感していた。苦しさに負けて再びタバコに火を付けるなんてことにならなかったのは、我ながら愚直なまでの「贖罪意識」の賜物だったと思う。それがなかったら、4日もたずに禁煙に失敗していた。

あの苦しさは、1週間近く続いてようやく収まった。私は自分がそうした苦しさを乗り越えて禁煙に成功しただけに、人に向かっても「タバコは止めた方がいいよ」と心から言うことができる。

「ドクターストップがかかったので禁煙した」なんて言う人がいるが、それって実は「恥知らず」な言い草だと思う。それまで周囲に煙をまきちらしておきながら、自分の命だけは惜しいと言っているようなものだからね(参照)。

 

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2025年1月10日

Facebook がトランプにすり寄ってどうするんだ

CNN が "女性の「家庭用品」呼ばわりも許容、米メタが利用規定改訂" という記事を伝えている。「メタ」(Meta)というのは FacebookInstagram の運営会社である。

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CNN 米国版のオリジナル記事は "Calling women ‘household objects’ now permitted on Facebook after Meta updated its guidelines"(メガの自社ガイドラン改定により Facebook 上で女性を「家庭用品」と呼ぶことを許容)と、ちゃんとタイトルに Facebook の名を出している。

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具体的にいうと、専門家による Facebook 上での表現のファクトチェックが大幅に緩和されることになったのだという。例えば次のようなことだ。

  • 「女性を家庭用品や所有物のように言うこと」、「トランスジェンダーまたはノンバイナリージェンダーの人を『それ(it)』と呼ぶこと」を禁止していた項目の削除

  • 「性別や性的指向に基づく精神疾患や異常性の主張」の許容

要するに、女性やトランスジェンダーを人間ではなくモノ扱いにしたり、性的マイノリティを「異常者」と呼んだりしてもいいということだ。大統領に就任したら「トランスジェンダーの狂気を止める」と宣言しているトランプ(参照) にすり寄ったものとしか考えられない。

このニュースに先立ち、同じ CNN が「米マクドナルド、DEI 施策の一部を終了 多様性推進に逆風」とも伝えている。"DEI" とは "Diversity, Equity & Inclusion" (多様性、公平性、包括性)のことで、マクドナルドはこれらを軽視する方向を打ち出したわけだ。これもまた「トランプ寄り」だ。

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X(元 Twitter)のイーロン・マスクはかなり前からトランプべったりだし、この様子では世界の潮流が一昔前に戻ってしまう。トランプの任期が終わる 4年後以降も、ちゃんと元気で生き続けなければならないと思ってしまったよ。

 

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2025年1月 9日

「AI ブリタニカ」が脚光を浴びてるんだそうだが

GIZMODE JAPAN が「AI ブリタニカ百科事典、ChatGPT がデタラメすぎて脚光を浴び業績回復」という記事を伝えている。重厚な本の形の "Encyclopedia Britannica"(ブリタニカ百科事典)は、2010年版で終了したが、今、インターネットの世界で復活しているというのである。

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ググって見ると確かに、"Britannika" という何でも調べられそうなサイトがあるじゃないか。英語版だけのようだが、それは本の形をとっていた昔からだからしょうがないよね。

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インターネットで調べ物をしたいとき、最近注目されているのは ChatGPT だが、信頼性にはかなり疑問があり、Wikipedia にしても時々「ありゃりゃ?」と言いたくなるほどの変な説明がされていたりすることがある。そこへいくと、ブリタニカはさすがのもので、信頼性の高い回答が得られるという。

ただそこはそれ、無料というわけではない。メンバーシップ性で、こんなような会費を納入しなければならない。(下の画像クリックで、オリジナルの料金ページが表示される)

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月間契約で 1ヶ月 8.99ドル、年間契約で 74.95ドル、ファミリー契約だと年間 98ドル。1ドル 150円換算の年会費は 11,240円あまりである。さすがブリタニカで決してお安い値段ではないが、昔、30巻以上のセットだった頃は日本で買うと 30万円以上したというから、まあ、リーズナブルかもしれない。

まあ、本棚の飾りにしておくよりはずっといいだろう。

ここで視点を変えて、日本の百科事典はどうなっているのかと調べてみると、ジャパンナレッジ(Japan knowledge)というサイトがあり、小学館が出している多くの事典、辞書などを網羅している。これもまたスゴい。

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料金は「JKパーソナル+R」(すべてのコンテンツが使える)が月払いで 2,200円、年間契約で 22,000円。45コンテンツ限定のライトプラン「JKパーソナル」が、月払い 1,650円、年間契約 16,500円である(参照)。ブリタニカより高いのは、コンテンツが膨大だからだろう。

というわけで、自分はどうするかということになると、「まあ、ここは無料の Wikipedia を慎重に使っていけばいいか」というところに落ちついてしまった。とりあえずはこれで十分だよね。

ただ最後に、「ものすごく専門的で厳密な仕事が要求されている方は、AI ブリタニカなり JK(女子高生じゃないよ)なりどうぞ」とだけ書いておく。

 

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2025年1月 8日

昨年の平均気温が過去最高だったという嫌なニュース

共同通信が「24年の平均気温、過去最高 平年を1.48度上回る」という速報を伝えている。昨年の日本の平均気温が、平年値( 20年までの 30年間平均)を 1.48度上回り、1898年の統計開始以降最も高くなったのだそうだ。

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一昨年の平年プラス 1.29度を超えて、2年連続での記録更新となったわけだ。これはまったく嬉しくない記録更新で、完全に「嫌なニュース」である。上の表を見てもわかるように、上位 6番目までは 2019年以後 6年間の記録で占められており、しかも昨年と一昨年の数値が飛び抜けて高い。

この数字はまさに「印象通り」で、一昨年もメチャクチャ暑かったが、昨年はさらに輪をかけた暑さだった。気象庁によれば「24年は夏(6~8月)が過去最高タイで、秋(9~11月)も過去最高」というのだから、11月頃まで暑かったのも道理である。

昨年と一昨年が飛び抜けて高い数字を示しているというのは、かなり嫌な印象である。猛暑は日本だけではなかったようなので、もしかしたら昨年から地球の「温暖化」がさらに一段階進んだ局面に入ったのではないかなんて考えてしまっても、あながち見当外れではなさそうな気がしてしまうほどだ。

前世紀までは夏から冬になるまでに 3ヶ月ぐらいの秋という季節があったので、我々の体も徐々に寒さに慣れることができていたのだが、近年はこの秋が短すぎる。「暑い、暑い」と言っているうちに急転直下の冬が来るので、人の体が気温の変化に付いていけず、この頃は「寒い、寒い」と震える毎日である。

私は最近よく「温暖化というより極端化だ」と言うのだが、昨年はその極端化にますます拍車がかかったという印象だ。今年は少し穏便な推移になってもらいたいもので、昨年以上の高温になったりしたら、冗談じゃなく絶えきれなくなってしまう。

 

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