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2002年9月 1日

男気に男気で応える

男というのは、とても素晴らしく馬鹿なところがある。

浮世のしがらみで考えたら、絶対損するに決まっていることでも、あるいは、下手したら切腹ものでも、それを覚悟で男気に男気で応えるところがある。

勧進帳の富樫がそうだ。 安宅の関守の富樫は、自らの守る関所にさしかかった山伏一行が、実は義経主従であるとわかっていながら、弁慶の忠義の情に感じて、通してしまう。頼朝に知れたら切腹を免れない。しかし、男気に男気で応えたのである。

損得だけで考えたら絶対にありえない行為というのが、現実に時々出現して、それが世界を大きく動かすことがある。

1940年、リトアニアにいた杉原千畝(ちうね)領事は、1ヶ月かけて、6000人のユダヤ人のために通過ビザを書き続けた。帰国後、彼は外務省を退職せざるを得なかった。

しかし、彼の英雄的行為は人々の記憶の中に残った。たった一人の孤独な行為だったが、日本人全体に光を投げかけることとなった。侍である。近代の富樫である。

人間、時には大馬鹿にならなければならない。

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