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2002年9月10日

今回の訪朝はもしかしたら ……

小泉首相の訪朝は、最大限に好意的かつ希望的にみたら、エポックメイキングなものにならないとも限らない。

そろそろ北朝鮮の屁の突っ張りも効かなくなって、ヘタリ込みたくなっているところに、ちょうどいい座布団を用意することになるかもしれない。

そういえば最近、あの国も何となく、チラチラとサインを送ってきていると見られる兆候もある。

領海侵犯事件などを、「一部ハネ上がり分子」 によるものという条件付きで認めたり、「拉致」 を 「行方不明者」 と言い換えながらも、その行方不明者が自国内にいることをほのめかしたり、金正日が 「釣りバカ日誌」 のファンで、実は案外気さくなオッサンらしいというイメージ操作的情報をリークしたりというのは、確かにこれまではなかったことだ。

経済的にここまで苦しくなってしまうと、いつまでも我を張っているわけにもいかないと思い始めたとしても、不思議はない。

そう見ると、訪朝に対する一連の否定的マスコミ報道は、「妙なみやげを期待せずに、きちんと強気に出ろ」 というムード醸造の役割を果たしている。何だか、米国の後押しもあるようだし、案外ウラはそんなところかもしれない。

しかし、これは精一杯希望的に見ての話で、「やっぱり手玉に取られただけ」 という結果に終わる可能性も十分にある。それだけに、首相にはきちんと突っ張って帰ってきていただきたい。

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