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2002年11月 9日

日本は短期滞在がお買い得?

今年は冬の訪れが早い。 アパレル業界としては、冬物衣料が活発に動くはずなのだが、今年はそれもままならないらしい。

誰も金をまともに使おうとしない。

バブルの頃、メンズスーツのボリューム価格が 58,000 ~ 63,000円だった時、アメリカでは 400ドルが平均だと言われた。当時は 1ドル 100円を切っていたから、日本の平均価格は約 650ドルというところ。米国より 5割以上高かったわけだ。

それが、今では量販店で 30,000円以下で買える。1ドルが約 120円だから、今や、日本のスーツは 250ドルで、米国より 3割以上も安くなった。これだけ安くなったのに、衣料品は売れない。日本人は着道楽と言われたが、もはやそうではない。

日本の物価は高いと言われてきたが、それも半ば幻想になった。昨年、米国に旅行したが、何をするにも割高感があった。昼飯を軽くとろうとしても、最低で 5ドルはかかる。600円である。日本だったら、牛丼 1杯 280円だ。

ホテル代にしても、今や競合が激しいので、日本はかなり安くなっている。逆に東南アジアの国際ホテルは高い。それに日本はチップもいらないのだから、「日本滞在は割高」 というのは今や昔話である。

ところが、ガス、電気、水道などのインフラと、輸送コスト、住宅がまだ高い。つまり、短期滞在ならお買い得だが、住みつくのは考え物ということだ。固定費を確保するために、こまごまとした消費を抑えなければならない。

景気が回復に向かうような実感は、まだない。

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