成長市場とは
ビジネスで成功するには、競合相手からシェアを奪えばいいという論理がある。市場規模は限られているから、シェア拡大しか道はないというのである。
一見もっともそうな論理だが、経験則で言えば、それは成功の道ではない。
自社のシェアが自然に伸びるというケースであれば問題はない。しかし、何らかのアンフェアな方策を弄してまで他社のシェアを奪ったのである場合は、その成功は決して長続きしない。
アンフェアに奪ったシェアは、必ず奪い返される。それよりさらにアンフェアな方策を講ずれば、奪い返すのは簡単だからだ。それを繰り返すと、市場は活力を失い、コンペチター同士が徒に疲弊する。
市場が健康に成長するのは、複数の業者が、シェア争いというよりは純粋に売り上げの拡大を競うときである。そうすれば、市場全体がスケールアップして、共に成長できる。
俗に 「一人勝ちの時代」 というが、トップ・ツーかスリーぐらいがフェアに競り合うのが、本当の成長市場である。「一人勝ち」 というのは、単に衰退市場で一人だけが生き残っている姿に過ぎない。
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