物騒な世の中
今日の午後、東京駅の八重洲口で男性二人が銃で撃たれ、一人が死亡したというニュースがあった。
10数年前、ニューヨークのホテルロビーで、目の前で人が撃ち殺されたのを思い出した。
東京もニューヨークなみに治安が悪くなってきたのだろうか。本当に物騒な世の中である。
テレビドラマの拳銃の音は「バキューン」と聞こえるが、実際には「パン、パン」というとても乾いた音だ。咄嗟には間近で人が撃たれたとは思えなかった。ところが音のした方をみると、顔に小さな穴があいて、そこから血を流して目を開けたままひっくり返っている人がいた。
私は自分でも不思議なほど冷静に反応した。ごく自然にその場を離れ、エレベーターに乗り、自分の部屋に戻った。居合わせた他の人たちも、別段悲鳴を上げるでもなく、皆淡々とその場から避難した。しばらくして、ポリスカーの到着する音が聞こえた。
この光景は、今思い返してもまったく現実感が伴わない。夢でも見たのではないかと思うほどだ。翌日のニューヨークタイムズの紙面にも、この殺人事件のニュースは載らなかった。あの程度では、別に大したニュースではなかったらしい。
人の死は特別なことではなく、常にその辺に転がっている。
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