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2002年12月16日

ナイジェリア詐欺

「ナイジェリア詐欺」 というスパムメールをご存知だろうか?

"Urgent and Secret"(緊急かつ極秘) というメールが届くことがある。英文なので読まずに削除される場合が多いが、たいていは詐欺メールだ。

私は職場でインターネット関連のシスアドをしており、電話で言えば代表番号みたいなアドレスを管理しているので、ウィルスメールやスパムメールが毎日山ほど届く。その中でも一番多いのが、この 「ナイジェリア詐欺」 である。

メールの差出人は、ナイジェリアのとある族長の子孫ということになっており、政争で得た何千万ドルだかの秘密資金を、海外の安全な銀行口座に移したいと言う。そして、あなたの銀行口座を一時的に使わせてくれれば、1000万ドルを差し上げる。ついては、送金処理に必要な少額の 「手数料」 を負担してもらいたいという申し出である。

あまりに馬鹿馬鹿しい内容なのだが、実はこの詐欺は20年以上前から延々と続いている古典的なもので、まずは航空便、次いで FAXで蔓延した。そして近年にいたり、E-メールの普及で爆発的に広まっているのだという。そして、驚くべきことに、米国では昨年、報告されているだけで 16人がこれに引っかかり、合計 34万5000ドルが騙し取られた。日本円にして 1人当たり約200万円の被害だが、実際の被害規模は、少なくともこの10倍以上にのぼると見られる。

日本では 「M資金」 というのが有名だが、「ナイジェリア詐欺」 はこれと並んで 「N資金」 とも呼称される。「うまい話」 なんてないと何度言われても、騙される人は騙される。人間の業というのはよくよく深いものである。

ちなみに、どうしてこの話が 「ナイジェリア発」 なのかというと、同国は世界で最も政治的腐敗の進行している国として悪名高く、秘密資金なんてものが 「いかにもありそう」 なイメージをもたれているからなのだそうだ。

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