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2003年1月12日

鉄腕アトムの「善」

鉄腕アトムの誕生日は、2003年 4月 7日なのだそうだ。今年である。

手塚治虫には、あんなロボットができるくらい 「はるか未来」 に思えた 21世紀の 3年目に、我々はもう既にたどり着いてしまったのである。

夢想した未来は、実際に突入してみると、ひどく日常的で代わり映えのしないものであることに気付く。

アトム以外のロボットは、本来 「善」 でも 「悪」 でもない。人間に操縦されるがままなのだから、「善」 としても 「悪」 としても機能できる。徹底的に 「受身」 なのだ。

ところが、アトムは常に 「善」 である。彼は誰からも操縦されず、自発的に人間のために戦う。「悪」 を行うという発想がない。「善」 という一面性しか持たないがゆえに、「不完全」 であると位置づけられたりもする。

そして、彼の行なった 「善」 が必ずしも思惑通りの 「善き結果」 を伴わなかった場合、彼は悩む。それほどに、彼の 「善悪」 の観念はプリミティブ (原始的) である。

しかし、それほどにプリミティブな 「善悪の観念」 さえも、現在のコンピュータは持つことができない。コンピュータは、便利ではあるが、「お馬鹿」 である。ある意味、「お馬鹿」 で幸いである。

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