PDCA システムは完全じゃない
ISO14001 (環境マネジメントシステム) が大流行で、巷では PDCA システムの亜流が幅を利かせている。
これは Plan-Do-Check-Action を連続させるというマネジメント手法なのだが、私は少々疑問を持っている。
これは日本語では 「計画-行動-検証-全体の見直し」 とされている。
しかしながら、大体において、事前の計画 (Plan) 通りに何の問題もなく遂行されるようなプロジェクトなど、世の中にはほとんどない。大抵は現場で多少気を利かせたアジャストメントを施してうまく展開しているのである。
しかし、これにも問題がある。現場でのアジャストメントが、ビジネスフローのそれ以降の流れに混乱をもたらすケースが多いのだ。現場では気を利かせたつもりでも、そこから先の流れにおいて 「そんな変更は聞いてないよ」 ということになり、「勝手にこんな変更をしたのは誰だ」 という責任問題にまで発展することもある。
従って、PDCA マネジメントでは、現場は原則的に計画通りの作業を行なわざるを得ないのだが、この段階での問題が大きすぎると、"Check" の段階を待てないほどの混乱が起きることもある。
だから、この PDCA マネジメントはまだ完成モデルとは言えない。現場でのアジャストメントをうまく機能させ、それ以降のビジネスフローに問題なく反映できるようなシステムを作らなければならない。
つまり、各段階で、フラクタル的に無限の PDCA を内包することが重要で、実はちょっと気の利いた企業なら、日常的に行なっていることである。
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