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2003年2月 2日

「費用対効果」 という言い方

前から気になって仕方がないのだが、「費用対効果」 が高いとか低いとかいう言い方はなんとかならないものだろうか。

「費用に対する効果」 という意味だったら、「対費用効果」 と言うべきだ。

これは、「人に対する恐怖」 を 「対人恐怖」 というのと同じことで、「人対恐怖」 と言ったら、「人 vs 恐怖」 という意味か、あるいは、「恐怖に対するところの人」 ということになる。

同様に、「費用対効果」 と言ったら、「費用 vs 効果」 か、「効果に対するところの費用」 という意味になる。

前者の意味とすると、「費用対効果を考える」 という用例なら許せるが、「費用対効果が高い」 という言い方は意味不明になる。

後者の意味とすると、「費用対効果が高い」 といったら、「効果に対するところの費用が高い」 という意味になり、要するに 「大した効果でもないのに金がかかりすぎる」 ということだ。

それが、一般社会で 「費用対効果が高い」 と言ったら、普通は 「比較的廉価な費用で高い効果が得られる」 という意味で用いられる。まったく逆である。これは許しがたいと思うのである。

要するに、言いたいのは、誤った言い方は止めて、「対費用効果」 という言い方に統一しましょうよという、非常にシンプルなことなのである。

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