テレビで感動
今日は新宿に泊まり込みだ。
明日までに仕上げなければならない原稿があるので、せっかくの新宿の夜でも、仲間と飲みに行くわけにもいかず、ホテルの部屋に缶詰になって、ノートパソコンの小さな画面と格闘した。
自宅でも職場でも、デスクのそばにテレビなどはおいていないので、私のテレビを見る時間は平均的日本人としては極端に少ない。せいぜい30~40分で、それも集中して見ることなぞほとんどない。
ところが、ホテルの部屋ではデスクのそばにテレビがおいてあるので、ついスイッチを入れて、「ながら族」 になってしまった。仲間はどこかで飲んでいると思うと、テレビぐらいつけなければストレスがたまってしまう。
NHK のドキュメントで、建築家の安藤忠雄氏が、海辺にコンクリート打ちっぱなしの4階建ての住宅を建てるという特集をしていた。これには、原稿を書きながらでも、十分感動した。
安藤氏は 「建築は生き物だ」 と言う。これはどういう意味か。
生物学的な 「生命」 をもつ 「生き物」 は、生まれてから成長し続ける。しかし、元々は 「モノ」 の寄せ集めに過ぎない 「建築」 は、完成してしまったら、あとは消耗し続けるしかないはずである。
それが 「生命」 を持つというのは、作り手と住み手の心が重なり合い、「モノ」 として完成した後も、衰えるのではなく、「味=テイスト」 が加わり続けるということだろう。
テレビというのも、たまにはいいものだと思った。
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