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2003年2月19日

コンプライアンス

「これはあくまでも 『原則』 ですから、多少のことは目をつぶります」 などと言われることがある。

その度に、「あくまでも原則」 とは何事かと思う。とにもかくにも遵守すべきなのが 「原則」 ではないか。

”Compliance" という言葉がある。最近は 「コンプライアンス」 というカタカナ語として、日本語の文脈の中にも度々出てくるようになった。意味は 「遵法主義」 といったようなところである。要するに、決まりごとはきちんと守りましょうということだ。

こんなことをことさらに言わなければならないほど、世の中の 「原理原則」 は軽んじられている。16日の 「一撃」 にも書いたが、永平寺の団体参拝客は、「廊下は左側を静粛に歩く」 と聞かされて30秒も経たないうちに、廊下一杯に広がって歩く。

免許取得の際に 「車は左端を通行する」 と習ったはずなのに、追い越し車線をノロノロと通行して、スムーズな交通を妨げる。

これらは、単に注意力欠如というだけだが、スーパーの食品売場には確信犯があふれている。賞味期限をごまかす。輸入牛肉を国産と偽る。魚沼産こしひかりが一粒でも入れば、袋全体に魚沼産と表示する …… などなど。

決まりごとというのは、わずかばかりの利益を得るために破って戦々恐々とするよりは、守った方が気楽でいられるのである。「原則」 もとにかく守るものと思えば、余計な思案でストレスを貯めることもないのだ。

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