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2003年2月22日

「論理」 と 「直観」

よく 「論理」 と 「直観」 について考えることがある。

「論理的」 であることは、一見信頼できることのような気がするが、実は 100%論理のみで思考することは至難の業である。

「論理」 思考は、煎じ詰めればコンピュータで計算することが可能な作業である。

人間対コンピュータのチェスの試合が話題になるが、大金をかけて開発した巨大なスーパーコンピュータが、人間とせいぜい 「いい勝負」 をするしかできないでいる。これが将棋になったら、コンピュータは人間にとても敵わないといわれる。

人間は、「論理的」 な思考をしているようでいて、実は、各段階で 「直観によるショートカット」 を繰り返している。それは、「論理」 のみで思考を進めたら、いくら時間があっても足りないからである。

「論理」 を尽くして調査した結果が、「元々わかっていたことが、もっともらしい数字で立証されただけ」 と感じられることも多い。「直観」 は常に 「論理」 の先回りをする。

全てのケースは個別である。一つのケースでうまく行った方策をよく似た別のケースに適用しても、うまく行くとは限らない。それは、「よく似たケース」 でも、細部の要因はかなり違うことが多いからである。

「まったく同じケース」 を仮定しても、「不確実性理論」 によって、まったく同じ結果にはならないのだから、「よく似た」 という程度のケースでは、かなりの部分で計算し直さなければならない。「論理」 とはうっとうしいほど手間のかかるものである。

それならば、「直観による応用」 の方が、ずっと手っ取り早い。というわけで、「直観」 はとても重要な要素であると思っている。

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