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2003年3月 4日

庄内弁ではのぅ

「No と言える日本」 という本があるが、石原都知事が庄内に来たら感激するに違いない。

庄内人は一日中 "No" と言っている。共通語で 「~ね」 というところを、庄内では 「~のぅ」 と言うのである。

共通語の 「そうだね」 は、庄内では 「んだのぅ」 である。「んだの」 と短く言うと、少々ぶっきらぼうになるので、ちゃんと二重母音で発音した方が穏やかである。

「柿、食べる? 食べな、食べよう」 を庄内弁で言うと、「柿く、け、こ」 になる。ただし、「かきくけこ」 ではなく、「かぎくけこ」 と、少々なまる。

私は今でも 「チラシ寿司」 という時に、少し構えてしまう。庄内では 「ツラスズス」 となってしまうのである。「獅子」 も 「煤」 も 「寿司」 も同じく 「スス」 という。「獅子舞」 は 「ススメ」 である。「進め」 ではない。

「祥月命日」 のことを 「ショズギメーヌズ」 という。「祥月」 も 「正直」 も同じ発音になる。だから私は子供の頃、毎月の命日は 「うそんこの命日」 で、年に一度だけ 「正直なところの命日」 があるのだと思っていた。

方言というのは、とても味のあるものである。ところが、最近は田舎に帰っても、近所で遊んでいるガキンコどもが、あろうことか共通語で喋っているのである。一体どこの子かと思ってしまう。

しかし、彼らも高校生ぐらいになると、きちんと庄内弁を身に付けるようになるらしい。しかるべしである。バイリンガルは文化的に厚みが出る。

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