「モノ」 は重い
イラク戦争は長期化しそうな勢いである。
最初は、あっという間にけりがつきそうな勢いだったが、バグダッドに迫った前線へのロジスティクスが難しい。ハイテク兵器の空中戦と、実際の 「人とモノ」 のオペレーションは、全然違うもののようだ。
以前、IT化とは、「できるだけ『ビット』の状態で引っ張って、最後の最後まで 『モノ』 の形にしないこと」と書いたことがある。
米国軍も "ビット" の姿でハイテク戦をしているうちは、とても元気だった。それが、イラクの奥深く侵攻して「モノ」の補給路が長く伸びたとたんに、苦戦し始めた。
ハイテクのデータ処理で済むうちは、話が早いのである。処理も楽なのだ。遠くでプログラミングして、ボタン一発でミサイルを撃ち込んでいるのと同じである。ところが、いったん「モノ」の形をとってしまうと、話はとたんにややこしくなる。さらに兵站輸送は、補給路が長くなればなるほど大変になるのだ。
これはビジネスにおいて、デザインデータのままで保管している分には楽だが、実際に製品を作って在庫し、要望に応じて届けるのは結構難しいということと一致している。ずっとハイテクのみでやれるものならかなり楽だろうが、今度は最後のポイントで「モノ」にならないというジレンマが生じる。
とにかく、「モノ」は曲者なのだ。どんなファイルより重いし。
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