この期に及んで「あるかないか」 とは……
長野県会議員へのアンケートによると、「田中県政を評価する」 が 4割に達し、「評価しない」 を上回った。
また、内閣府の防衛世論調査によると、 「日本が戦争に巻き込まれる危険性がある」 との回答が 8割にのぼったという。
この種の調査結果が発表される度に、「それがどうした」 という気がする。
長野県会議員のアンケートなど、「昨年秋に圧倒的多数で不信任案を可決したのはどこのどなた様でしたっけ」 と言いたくもなるではないか。田中知事を裁こうとした時にはいかにも元気がよかったが、今度は自分たちが裁かれる番になると、いともあっさりと鞍替えしてしまう。なんとも節操がない。
防衛世論調査にいたっては、いったい何のためにやっているのかわからない。「日本が戦争に巻き込まれる危険性があるか」 という設問に、「ないこともない」 との回答を含めて 「ある」 という回答が 約 8割に達したというが、この設問自体がナンセンスである。なぜならば、「戦争に巻き込まれる危険性」 というのは、常にゼロではなく、「ある」 に決まっているからだ。
問題は、常に可能性として存在する 「戦争という危険性」 にどう対処するかであり、今さら 「あるか、ないか」 を聞いている場合ではない。結局、こうした世論調査結果は、軍備増強への布石にしたいという意図が見え見えなのである。
私は軍備増強に必ずしも反対するものではないが、こうした茶番は勘弁していただきたいと思うのである。
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