旧暦では、「卯月」
4月も終わり、明日からは 5月。しかし、日本人の本当の季節感に即した旧暦では、明日から「卯月で、つまり「本当の」4月。「五月(さつき)」は、もう 1月先になる。
「卯月」は「卯の花」の咲く季節だから、この名が付いた。「おから」のことではない。
「卯の花」とは「うつぎ」とも言って「宇津木」「空木」 などとも表記する。生け垣などにする落葉低木で、幹が中空になっているので、「うつぎ」というらしい。初夏、白色の花を咲かせて、これが、「卯の花」である。
「夏は来ぬ」という文部省唱歌がある。
卯の花の 匂う垣根に ほととぎす早も来鳴きて 忍び音もらす 夏は来ぬ
この 「夏は来ぬ」という夏は、新暦の 5月のことで、旧暦で言えば 4月、つまり 「卯月」 である。旧暦では 4月から 6月が夏ということになる。なんだか、日本人は旧暦の季節感を失って、とても大切なものを喪失しているような気がする。
「五月(さつき)」というのは、本来は梅雨の季節であり、「五月晴れ」は梅雨の合間の青空のことを指す。初夏の気持ちのいい青空のことではない。だから、5月 と 五月(さつき)は別物である。五月は遅れてくる。
「五月蝿い」と書いて「うるさい」と読ますのは、梅雨時のハエが本当に気に障るからである。真夏になると、ハエもおとなしくなる。
ちなみに、豆腐のおからのことを「卯の花」 というのは、白いおからのことを単に「卯の花」に見立てただけのことで、別段深い意味はないらいい。
しつこいようだが、明日からは 5月だが、旧暦では皐月(さつき)ではなく卯月であり、この方が日本の季節感に沿っている。







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