天候性善説
一日中家に籠って原稿を書いていると、今日のようないい天気は、しみじみもったいない気がする。
ところで、日本語で 「お天気」 と言えば 「晴れ」 を指すが、英語の "the weather" は 「荒れ模様」 を意味するらしい。
研究社の新英和中辞典によると、"be exposed to the weather"という用例が 「風雨にさらされる」 という意味である。
日本と英国の自然に対する意識が反映されているように感じられ、興味深いものがある。
日本は本当にマイルドな自然に恵まれた風土なのだなと思う。何しろ、「お天気」 といえば、「いい天気」 のことなのだ。天候性善説である。自ずと自然と調和して生きるという意識が醸造される。
一方、英国の天気は人間につらく当たる。天候性悪説だ。"The weather" といえば雨嵐のことで、"good weather" と言って初めて 「いい天気」 のことになる。人間と自然は対立的な存在である。
日本人はやはり 「のほほん」 としている。世界でも稀に見る 「いい性格」 の民族である。悪く言えば 「甘ちゃん」 なのだが、よく言えば 「おっとりしている」 のだ。この良さを残したまま、用心深くなることが必要だ。
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