久々の和歌特集
久し振りに、和歌を少々。
全面がガラス張りのビル向かい合い人生は合わせ鏡とぞ知る |
ベランダで 「にゃあ」 と一声 逍遥より戻れる猫が戸の開くを待つ |
冷え冷えと雨降る夜半もその下に人ひとりなく桜満開 |
傘をさすほどの雨にはあらねどもおちこちに咲く彩 (いろどり) の花
|
高架より望む雲間にただひとつ止まるが如く浮かぶ旅客機 |
朝霧か車窓の露か朧なる郊外の道に出勤の列 |
なにものか湖面を掃きて行きしごと波きわだてり春雷が来る |
初夏は青し山も田もまた河も青し歩みとどめてまたもデジャヴゥ |
有明にいささ湧く霧日比谷まで漂う日より偕なる妻よ |
まず、思い通りの言葉を探すのに苦労し、その言葉を推敲しているうちに 「思い」 そのものが深くなる。
言葉の力で、人生は深くなる。
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