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2003年4月29日

久々の和歌特集

久し振りに、和歌を少々。

全面がガラス張りのビル向かい合い人生は合わせ鏡とぞ知る
ベランダで 「にゃあ」 と一声 逍遥より戻れる猫が戸の開くを待つ
冷え冷えと雨降る夜半もその下に人ひとりなく桜満開
傘をさすほどの雨にはあらねどもおちこちに咲く彩 (いろどり) の花
高架より望む雲間にただひとつ止まるが如く浮かぶ旅客機
朝霧か車窓の露か朧なる郊外の道に出勤の列
なにものか湖面を掃きて行きしごと波きわだてり春雷が来る
初夏は青し山も田もまた河も青し歩みとどめてまたもデジャヴゥ
有明にいささ湧く霧日比谷まで漂う日より偕なる妻よ

まず、思い通りの言葉を探すのに苦労し、その言葉を推敲しているうちに 「思い」 そのものが深くなる。

言葉の力で、人生は深くなる。

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