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2003年4月30日

旧暦では、「卯月」

4月も終わり、明日からは 5月。しかし、日本人の本当の季節感に即した旧暦では、明日から 「卯月」で、つまり、「本当の」 4月。「五月(さつき)」は、もう1月先になる。

「卯月」 は 「卯の花」 の咲く季節だから、この名が付いた。「おから」 のことではない。

「卯の花」 とは 「うつぎ」 とも言って 「宇津木」「空木」 などとも表記する。生け垣などにする落葉低木で、幹が中空になっているので、「うつぎ」 というらしい。初夏、白色の花を咲かせて、これが、「卯の花」である。

「夏は来ぬ」 という文部省唱歌がある。

卯の花の 匂う垣根に ほととぎす早も来鳴きて 忍び音もらす 夏は来ぬ

この 「夏は来ぬ」 という夏は、新暦の 5月のことで、旧暦で言えば 4月、つまり 「卯月」 である。旧暦では 4月から 6月が夏ということになる。なんだか、日本人は旧暦の季節感を失って、とても大切なものを喪失しているような気がする。

「五月(さつき)」 というのは、本来は梅雨の季節であり、「五月晴れ」 は梅雨の合間の青空のことを指す。初夏の気持ちのいい青空のことではない。だから、5月 と 五月(さつき) は別物である。五月は遅れてくる。

「五月蝿い」 と書いて 「うるさい」 と読ますのは、梅雨時のハエが本当に気に障るからである。真夏になると、ハエもおとなしくなる。

ちなみに、豆腐のおからのことを 「卯の花」 というのは、白いおからのことを単に 「卯の花」 に見立てただけのことで、別段深い意味はないらいい。

しつこいようだが、明日からは 5月だが、旧暦では五月(さつき)ではなく、卯月であり、この方が日本の季節感に沿っている。

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